ひでやん

ファニーゲームのひでやんのレビュー・感想・評価

ファニーゲーム(1997年製作の映画)
4.0
想像を絶するゲームの結果は、意地悪ハネケの反則勝ち。

太郎君が隣人に卵を4個もらい4個落としました。また4個もらい落としました。さて問題です。太郎君の目的は何でしょう?

はあ…しんどい。こってりラーメン脂増し増しのスープを飲み干した後よりキツい。もうオープニングからヤバかった。家族が車中で聴くクラシックを掻き消すハードロック、その絶叫の嵐が耳に襲いかかり、のっけから「この映画相当狂ってんな」と思わせた。

そんで卵。序盤でもうストレス溜まりまくり。コイツら何がしたいん?と眉間に皺を寄せていると、いつの間にやらゲームが始まっていた。肝心な所は見せずに、音と声だけで想像させる恐怖の連続。テレビに血が飛び散った後、静寂の長回しが息苦しかった。

得体の知れない生物に人は恐怖を覚えるが、何を考えているのか分からない生身の人間こそが一番怖いかもしれない。その恐怖の真っ只中に観客を引きずり込み、家族の一員として参加させておきながら、第四の壁をぶち壊すハネケ。これは虚構の世界だと突き離すんなら、スカッとする反撃を期待。しかし、キュルキュルっと掟破りの巻き戻し。参った、オレの負けだ。

胸糞指数120%である。ちくしょう。
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