あちぴろ

十二人の怒れる男のあちぴろのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.3
ほんと、たまたま。
Fire stickのリモコンを手に取りテレビをつけて、違うことしてた矢先に本作が表示された。

モノクロ映画?!と制作年を観ると1957年。
古い映画だけど、どこか耳馴染みのある「12人のxxx」。
三谷幸喜監督の映画もなんか12人のなんとかってあった様な…などと思いながら再生ボタン。


アメリカでは当時から陪審員裁判というのがあったのね。
ある殺人事件の裁判。
12人の陪審員たちの結果により、父親殺害の犯人として捕まった18歳の少年は電気イスによる死刑が確定する。
陪審員達が集まる部屋には空調完備がなく、扇風機も壊れている。そのためみんながみんな汗を額にかきながらこの事件について話し合いをする。
有罪か無罪か。
11人の男達は有罪と決めつけるが、1人の男だけは「わからないから無罪」と答える。
老人と向かいのマンションに住む女性の証言が犯人と断定された要素となるが、その要素を陪審員番号8番の男が一つ一つ陪審員室で解明していくことになる…


面白かった!!!
全く殺害現場もそのシーンも映ることなく、12人の男達の会話や再現、凶器に使われたナイフ、間取り図のみで起こった事件を表現する。
一瞬足りとも会話を見逃せない。
12人の男の特徴も会話の中から「職業」、「クセ」、「メガネ」、「老人」という要素だけで判断させられる。
ワンシチュエーションムービーと言っていいと思う。陪審員室のトイレと冒頭の裁判官のいる法廷以外は12人の男達がいる部屋のみで繰り広げられる。


まだ技術も発達していない時代なのか、凶器は素手で触る。
犯人が誰なのかではなく、容疑者の少年が父親殺しをしたかしていないかを12人の男が話し合いをするという映画だったがのめり込んで観てしまった。

多数決が逆転していく過程が面白かった。

レビュー数もかなり多いので有名な作品なんでしょうね。

ちなみに、レビューを書こうとしたらclipしてたので観ようとは思ってたみたいでした。ジャケット写真はカラーなのにモノクロ映画というのも良かったのかも。
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