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天国への階段のslowのレビュー・感想・評価

天国への階段(1946年製作の映画)
4.3
「170年前の"過去"に
固執する者でなく,
 170年後の"未来"に
思いをはせる者が良い」
ーーーーーーーーーーーーー
{あらすじ}
死ぬはずだった英国兵が
天国の使者のミスにより
生き返ってしまう!
現世の米国女性に恋した英国兵は
生者と死者の常識をひっくり返す
とんでもない大事件を引き起こす!
ーーーーーーーーーーーーーー

もし、【死】をイメージした時、
あなたは何を思いますか?
悲しくなりますよね。
暗くなって沈みますよね?…

しかーし!この作品に出てくる
あの世の死者たちはなぜか
皆、"笑顔"です。
まるでひと仕事を終えて
肩の荷が下りたかのように。

あの世を「白黒映像」で描き、
現世では「カラー映像」に切り替える
奇抜な映像の面白さ♪

SFのような"あの世"のバックで流れる
ピアノの一定したリズムの静かな曲調が
当分忘れられなくなりそう!(*ノ▽ノ)♪w

名作と呼ばれる『ブレードランナー』,
『未来世紀ブラジル』,『トロン』,
『アンドロメダ…』…etc

どのSF映画でも私には
作風の難しさに【壁】を感じ,
距離感を埋める作業が面倒でしたが,
この作品は冒頭のテロップから
「この物語は想像です。」と提示し、
壁を取っ払ってくれるので
非常に見やすいッ!♪

独特な内容の間にユーモアたっぷりの
「笑い」があるから,堅苦しくならず
終始ニッコリ笑顔で観れる♪

また、CGの無い時代にも関わらず
「そんなのいらねーよ」と思うくらい
ずば抜けた映像テクニックで、
時間停止や物体浮遊などの魔法技を
今でも通用するレベルで表現してるのが
すんごいッ!!
『ドクターストレンジ』観てないから
言えるかもですが…σ( ̄∇ ̄;)

終盤での【あの世裁判】では検事側が
難しい言葉を連呼するので
ちと眠くなりますが、
人種バラバラな死者たちが傍聴席に
いっぱい居たのは面白い光景!
死者の数が多いのだから当然よねw

面白いのが,フツーの裁判とちがって、
あの世の検事側が「事件を」ではなく、
主人公への"人種差別"から攻めてくるのが、
あの世の視点ならではだったし、
そこから逆転する武器となる【証拠】にも
ロマンチックでウットリした(ノ´∀`*)♪

世にも奇妙なストーリー…
テンポのよい繋げ方…
魔法のような演出で魅せる"あの世と現世"…
コミカルなキャラクターたち…
どれを取ってもこれを低評価には
できない"魅力"があるッ!!

なのにこれがレンタルに無い事実!
いつかレンタルされる可能性もあるけど
これは買っても損しないクラスの
とてもイイ作品ですッ★

昔の発掘作品の中では、
今回はずばり「大当たり」でした!ヽ(*´▽)ノ♪
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