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カールじいさんの空飛ぶ家のArxのレビュー・感想・評価

カールじいさんの空飛ぶ家(2009年製作の映画)
4.4
ピクサー作品はメッセージやストーリーは映画を観ればスグに分かるほど平易なのに、それが作品の薄っぺらさに繋がっていない所には本当に感心させられる。

この作品では、夢を見る事の現実的な困難(冒頭で南アメリカへ行く貯金箱が必要な出費のため繰り返し壊される)や危険性(過去の夢に固執する主人公や悪役)を苦々しく認めつつ、人生を前に進めようとすることそれ自体が夢想であり冒険であるということを感動的に示している。

沢山の風船を付けて空飛ぶ家は、主人公にとっては過去の思い出である以上に、社会的共同体としての人生の象徴であり、多数の人が関わり作成するアニメーション作品の象徴でもあるだろう。
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