Arxさんの映画レビュー・感想・評価

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アフター・アワーズ(1985年製作の映画)

3.9

作中でも言及されているが80年代版「オズの魔法使い」なブラックコメディ。
NYの(おそらく)アッパーサイドに住むサラリーマンがダウンタウンのソーホーで体験する奇妙な一夜。カフカ的な不条理さがあるが、分
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キャット・ピープル(1942年製作の映画)

3.9

影の使い方が素晴らしい。後景に手すりや窓枠の影を当てることでまるで主人公も同じように檻の中に囚われているかのように見せたり、画面の一部しか見せないことで恐怖を掻き立てたり、逆に「いる」ことを暗示するな>>続きを読む

バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年製作の映画)

3.5

見たことない有名作をきちんと見るシリーズ。

エンタメとしては普通に面白い。脚本がきちんとしていて未来に帰る、両親を再びくっ付けるという2つの目標に対してサスペンスをうまく作り上げている。

いじめら
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カリートの道(1993年製作の映画)

4.2

いとこが殺されるシーンのサスペンス(少し空いたドア、ビリヤード台で回転するカメラ)、鏡越しに見る女、電車内での限定空間によるチェイスシーン、駅での長回しなど、デパルマの映像的技巧を駆使しながらきちんと>>続きを読む

血を吸うカメラ(1960年製作の映画)

4.3

主人公のマークは女性を殺害し、その様子や表情を映画に撮る事を趣味?としている。
その主人公の演技が、まずは素晴らしい。カメラを持っていない時は大人しく、感情を見せないのだが、映画の話になると急にイキイ
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戦慄の絆(1988年製作の映画)

4.1

一般的な解釈とは違うかもしれないが、自分はこれを一卵性双生児兄弟のラブストーリーだと思っている。確かに、兄弟はどちらも明確に異性愛者として描写されている。だが、兄のエリオットは多数の女性と関係を持つが>>続きを読む

殺しのドレス(1980年製作の映画)

3.7

ヒッチコックの「サイコ」をオマージュした作品で、確かに一人の人間に二人の人格があるという設定では同じだが、「サイコ」では否定されていた性的錯綜者としての二重人格がテーマになっている。

欲求不満な人妻
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孤独な場所で(1950年製作の映画)

3.5

人に理解されない孤独な部分(暴力癖)から逃れようとする男の話。

ヒロインは一般的にフィルムノワールで出てくるファムファタールではなく、男が堕ちていくのは結局のところ自分の性格によるものだったところが
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ツリー・オブ・ライフ(2011年製作の映画)

4.6

一家の親子関係と宇宙の成り立ちを同一として見るというテーマにはあまりしっくり来ていない。「シン・レッド・ライン・」も似たように人間と自然を同一として見ていたが、ガダルカナル島を舞台にしてどちらも語られ>>続きを読む

ハード・ターゲット(1993年製作の映画)

3.5

香港時代のジョンウー映画に良くも悪くもあった爆発力、やり過ぎ感は減退しているが、ジャン=クルード•ヴァン•ダムの身体能力でないとなし得ないようなバイクの上に立ちながらの銃撃シーンなどは見ていて楽しい。>>続きを読む

アングスト/不安(1983年製作の映画)

3.9

最近、シリアルキラーものの「ヘンリー」を見ていたのでそれと比較しながら見ていた。

「ヘンリー」は主人公は感情を表に出さず何を考えているか分からないことが緊張感を生み出していた。
それに対し、この映画
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サムライ(1967年製作の映画)

3.7

主人公は孤独な殺し屋でセリフも殆どない為、画作りや小道具などで人物像を表現している。小鳥の使い方や家を出る時に毎回帽子の被り具合を確かめたりするところは用意周到な性格をよく表している。
まあ、悪く言え
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ヘンリー(1986年製作の映画)

3.6

実在したシリアルキラー、ヘンリー•リー•ルーカスをモデルにした映画。
まず最初のシークエンスが凄い。ヘンリーが単に車で移動している所とヘンリーが殺した後の死体を交互に見せていく。また、死体を見せながら
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ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

3.5

ゾンビ自体は素手で退治できるほど弱いので余り驚異には感じないのだが、閉鎖空間の中での人間達の対立の方がスリリングだった。

あんまり撮り方とかに感じるところはなかったが前述したようにゾンビが余り強くな
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ニア・ダーク/月夜の出来事(1987年製作の映画)

4.0

吸血鬼と西部劇を合体させた映画。どちらのジャンルにも明るくないので、ここで言及はしない。

主人公はナンパした女の子に噛まれたことにより吸血鬼となる。血を調達するために人を殺す事はできないながら、マン
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天国の日々(1978年製作の映画)

4.3

基本的に三角関係の恋愛話なんだが、第3者の妹のナレーションが入る事で観客は客観的な視点から映画を見る事ができる。

最後に今まで頼りにしていた恋人や兄を失った女性たちがそれぞれのやり方で自分の力で生き
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赤い影(1973年製作の映画)

3.8

ホラー映画だという前触れで見ると余り怖くは無かったが、ある意味それは20台後半の自分が何をリアリティを持って怖いと思うかを反映しているのかもしれない。かなり大人の映画だと感じた。身内の喪失と男女の隔絶>>続きを読む

テナント/恐怖を借りた男(1976年製作の映画)

4.0

投身自殺した女の部屋に住み始めた主人公は、近隣住民からの騒音への過剰反応に悩まされる。その上、自殺した女と同化させようと面白半分でさせてくる事に病んでくる。

YouTubeでの考察では、同じアパート
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薄氷の殺人(2014年製作の映画)

3.2

色彩感覚と引きの固定ショットの美的センスは素晴らしい。また、トンネルの出口からいきなり時系列が飛ぶという斬新な演出もある。

全体的に上手くまとめているとは思うが、あまりこの映画から監督や製作者のエゴ
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バスケット・ケース(1982年製作の映画)

3.4

80年代B級ホラーは今見て、「1週回ってアリ」かそうでないかがかなり分かれる印象だが(アリな方は「ビデオドローム」など)、これはナシの方だなーと思いながら見ていた。しかし、単なるB級映画と切って捨てる>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

2.7

「ある時間まで戻ってから現在(未来)へ進む」のではなく「現在から過去へ逆進する」という点の捻りはあるが、基本的にはタイムリープもの。

脚本はかなり捻っており一見で完全に理解することはほぼ不可能だが、
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ハード・ボイルド/新・男たちの挽歌(1992年製作の映画)

4.4

「男達の挽歌・最終章」のような良くも悪くもメロドラマ的なヘビーさは無く、ジョンウー的アクションを最大規模で堪能できる。

茶屋での階段を駆け下りながら2丁拳銃を撃つシーン、机の上を転がりながら國村隼の
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ロボコップ(1987年製作の映画)

4.3

名前だけは知ってるロボコップだったけど、ちゃんと見るとまずは思った以上にダークな世界観だったことに驚く。
舞台となるデトロイト警察は民間企業によって経営されており、そのためストライキが頻繁している。ま
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スターシップ・トゥルーパーズ(1997年製作の映画)

3.0

スッカスカのメロドラマに一切共感できない登場人物、無数な巨大虫に何故か白兵戦で立ち向かうアホらしさ(但し映像はすごい)。
正直これだけだと中身の無いハリウッド大作映画だなといって終わるんだが、この映画
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キャリー(1976年製作の映画)

4.0

もはや古典なので何か付け足すこともないのだが、ざっくりいじめられっ子がいじめっ子に仕返しするホラー映画だと思って見ると、もっと人間模様が複雑、かつ技巧的な映像の連続に驚く。
いじめっ子たちへの罰として
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アクト・オブ・キリング(2012年製作の映画)

4.1

そこら辺の残酷映画の数倍グロテスクで途中からこっちまで吐きそうになってしまった。

インドネシアであった共産主義者の大虐殺をテーマに加害者側にその映画を撮らせた様子を記録したドキュメンタリー。

例え
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

4.5

この映画は全てのショットが完璧な美しさで、その統制された美はキューブリックに匹敵する。あとは環境音が素晴らしい。

ストーリーは普通に見ただけだと意味不明だが、正直解説を読んで理解してから再見しても感
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

3.8

殆ど静止画のモンタージュ編集とボイスオーバー(ナレーション)によってストーリーが進行していく。過去と未来をタイムリープする男の話で、今ならCGIとかでスケールの大きい2時間映画にすると思うが、このやり>>続きを読む

クラッシュ(1996年製作の映画)

4.3

確かにストーリーは交通事故で性的に興奮する人を描いているが、それだけだと片手落ちだと思う。
映画開始から性的欲求の為にお互いスワッピングをしていた主人公夫婦だが、交通事故以降、車に乗るシーンを挟むごと
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反撥(1964年製作の映画)

4.2

ホラー映画の典型的な構造は「異質な他者(霊やゾンビなど)によって正常な自分の領域が侵される」恐怖を描いていると思う。

この映画における他者とは男性の事で、神経症気味な主人公にとって男とは自分の安心で
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狼/男たちの挽歌・最終章(1989年製作の映画)

4.2

この映画を見て嗤うことは簡単だ。とある海外サイトではオペラを見ているようだと言われていた。直球なストーリー、過剰な演出、無限の弾数、2丁拳銃...。それなのになぜこんなにカッコよくて泣けるのか?

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ザ・フライ(1986年製作の映画)

4.0

今までのクローネンバーグ映画の総決算的な内容に感じた。
テレポーテーション装置を発明した科学者は些細なミスでハエの遺伝子と自分の遺伝子を融合させてしまう。
映画の公開当時はエイズとの関連性も指摘されて
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デッドゾーン(1983年製作の映画)

3.8

触れたものの未来を読み取る能力を交通事故により得た人間が主人公。サイコメトラーEIJIみたい。(あっちは過去を読み取る能力だが。)
「スキャナーズ」の感想で「社会から疎外された者たちがテーマだが、心情
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ラルジャン(1983年製作の映画)

4.2

この映画の一番凄いシーン。
偽札を掴まされ刑務所にブチこまれた善良な主人公が保釈された後、ホテルへと入っていく。次のカットでいきなり夜になっており、階段を降りていった主人公は手を洗い始める。そこで洗面
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