群青

カールじいさんの空飛ぶ家の群青のレビュー・感想・評価

カールじいさんの空飛ぶ家(2009年製作の映画)
3.8
劇場で観ればよかった…

個人的ピクサーナンバーワンタイトル。

これに関してはどう考えても原題が素晴らしい。

UP

それは上昇すること。すなわち前に進むことだ。
冒頭でいきなり嗚咽しそうなシーンが入るが今作の肝はそこじゃないから!テーマを際立たせるための一つだから!!

タイトルがまんまテーマなのだ。もちろんCGも素晴らしいしギャグも相変わらず良い。リスだー!は特に好き笑

カールじいさんは亡き奥さんのために風船で家を飛ばす。それは家とそこにある全てが二人の思い出だから。元々あった家の周りは工事でぶち壊し。思い出が全てのカールじいさんには苦痛でしかなかった。誰にも家にあげない、それは思い出の邪魔をされたくないから。

そんなカールじいさんが後半にするある行動。これが素晴らしかった。
今を生きるとはどういうことなのか?真に前に進む=UPするためには何が必要なのか。
それを真正面から描いているので素晴らしい。敵もそのテーマとは対極に位置するものでハッキリしている。

また、この作品をどうしても観たいと思っていた末期ガンの女の子のために当時公開中のコレをDVDにして女の子の家で特別に観せた、というエピソードもある。結局その子は亡くなって(それも鑑賞7時間後)しまったがこの作品で伝えたいことを考えると、偶然としては片付けられないような不思議なものを感じずにはいられなかった。

荷物を置くことも大事なんだ。
群青

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