日本のイルカ漁に実態に迫り、世界中の映画祭で激しい議論を巻き起こしたドキュメンタリー
アカデミー長編ドキュメンタリー賞受賞作
恥ずかしながら知らないことだらけだったので、文字通りかなりの衝撃作
実際日本では公開にあたっての抗議活動があり、様々な劇場で相次いで上映中止になったという話も
これは非常に難しくセンシティブな問題ですが、今もなお実際に行われている現実がカメラで捉えられているので、観る価値は大いにありました
恐らく日本が海外の人間から、ある種暴露的なことをされる映画を観るのは初めてだったので、すごく新鮮でなんだか変な気持ち
まず先に言っておくと、本作は和歌山県の太地町で行われているイルカ漁をあらかじめ批判する気満々で作られた映画であり、徹底的に日本の捕鯨に対する姿勢を批判する為の映画なので、ドキュメンタリーとして最も大切な中立性というものは皆無
なにより、いち日本人としては正直不快になるような描写もあるので、世界的な評判に反して日本では酷評の一途をたどっているのも無理もない
しかし今もなお、このような方法でイルカが年に数千もの数殺されているという現実から目を背けてはならない
もちろんこれはイルカに限らず、牛や馬や鳥など上げればきりがないほど全ての生き物に言えることなので非常に難しい問題ではありますが
一時期メディアで反捕鯨団体のシーシェパードが毎日のように取り上げられていましたが、抗議の方法やそれに賛同するかは別としても、こういった信念を持ち抗議活動を行っていたということがようやく理解できた
恥ずかしい話ですが、イルカを食べていることなんか知らなかったし、含まれている水銀問題も全く知らなかった
かなりショッキングな映像もありますし、反捕鯨という意味でのプロパガンダであることは一目瞭然ですが、冷静になりこういった視点もあると客観的な気持ちで一度は御覧になる事をおすすめします
本作公開から数年後に、本作の反証映画として、日本の女性監督が作られた作品もあるようなのでそちらもチェックしてみます
〈 Rotten Tomatoes 🍅95% 🍿94% 〉
〈 IMDb 8.4 / Metascore 84 / Letterboxd 3.9 〉
2021 自宅鑑賞 No.036 GEO
