やまモン

恋人たちの食卓のやまモンのレビュー・感想・評価

恋人たちの食卓(1994年製作の映画)
3.8
【殻を破れ!】

名コックの父親と三姉妹の物語。

ラストの展開には唖然とさせられます。しかし、事実は小説より奇であるわけですし、人生など所詮は全て冗談なのでそれも有りなのかもしれません。

キャラクター設定自体は、お芝居の定番ではあるものの、それぞれ丁寧に描写されています。登場人物の個性と映画の世界観がきっちり表現できています。
流石ですね。

父親の世界の中で最初はそれぞれの殻の中でがんじがらめな三姉妹ですが、それぞれオトコとの出会いを通じて殻を破り巣だって行きます。

人生は一度しかないので、好きなように生きていくしかない。自分の決断で切り開いていくしか無いのです。

そして、父親も、ただの老いぼれではなくしっかりオトコ。男はいつまでも経ってもオトコで居たいものです。

それにしても、料理のシーンは破壊力抜群で、お昼を中華にしたのに、夜も中華にしてしまいました。