楢山節考の作品情報・感想・評価・動画配信

「楢山節考」に投稿された感想・評価

ノヴ

ノヴの感想・評価

4.0
実際の風習だった事を思うと、見ていて辛くなる物語。
演者さんの演技とカメラワークが素晴らしいと思いました。
勧めて頂いたので、鑑賞です。姨捨山の話だと思ってたんですよ。悲しいヒューマンドラマだと。が、これはカルトなんじゃ?と思ってしまった。それもそのはず、アリ·アスター監督が、『ミッドサマー』の製作で、この『楢山節考』を参考にしたらしいです。
民間伝承の棄老伝説を題材とした小説の映画化で、山奥にある貧しい部落の慣習にならって年老いた母を背板に乗せて真冬の楢山へ捨てに行くお話。自ら進んで「楢山参り」の日を早める母と、優しい孝行息子との愛情が悲惨な行為と相まって描かれています。悲しいだけの作品ではなくて、この部落の風習や楢山様崇拝がカルト的で、不気味で興味深く好みの映画でした。




ネタバレ↓




この村では、70歳になったら、口ベラしの為に楢山へ連れて行かれる風習があった。ある日、辰平のもとへ嫁がやって来た。 孫にも嫁が来た。ばあちゃんは歯が丈夫だったが、この時代、この村では、恥とされ、自ら歯を折ります。 血だらけの口で「おら、山へ行く歳だで、歯が悪くて食べられん」と言い、楢山参りに行くと宣言します。
冒頭で、他人の田んぼに紫色の赤ん坊が浮いていたのも口べらし。この赤ん坊、ヴィジュアルが他に見ない色使い。
もう一つ辰平の弟利助が枝の中から幼虫を取り出して食べてたけどあれも空腹の為か?イチイチ、キモい描写で、衝撃的でした。
孫の嫁一家が盗みを働きます。村人達が出した答えが、家族の血を絶やさなければならん!で、一家全員、子供まで生き埋めです。怖いですね。やっぱりカルトだ。
次は、利助エピソード。
利助は、皆から臭いと嫌われていた。 利助は、犬といたします。 犬を飼っている、おえいの家で旦那の遺言を盗み聞き。 「昔、夜這いに来た男を殺したのが原因で我が家は祟られている。呪いを解くにはお前が、村のもん1人ずつ相手してやれ」と。意味が解んない遺言。利助は楽しみに自分の番を待ちますが、おえいは、利助だけは無理だと拒否します。 ばあちゃんは、仕方なく近所に住むばあちゃんに利助の相手を頼みます。そのばあちゃんも「別にいいんだけんど、長いこと使ってねえからな」 と…。「初めてだから、利助は古いも新しいもわかんねえ」と…。イヤァ、本当におばあちゃんなのよ。そして、事が済むと、 「つかやあ、使えるもんだなあ」と…。なんと言うセンス。
ラスト、辰平に背負われ山に向かうばあちゃん。これは、涙なしには観れません。言葉を発してはいけない決まりなので、ばあちゃんは何も言いません。別れたくないと思っている息子と別れたくないけど、振り切ろうとするばあちゃん。ここは大号泣でした。そんな風習いらないじゃないか!
色々、衝撃映像でしたが、最後は悲しかった。そして、恐怖でした。私は、ミッドサマーの方が一瞬で良いなあ。あんな雪の中、死ねるまで待つなんて怖すぎる。
カルト的風習、ユーモア、悲しい現実全てが、良いバランスで満足度の高い映画でした。
素晴らしい。どうしようも出来ない風習に翻弄される村人達。出る杭は確実に打たれる世界。決して晴れない気候で陰鬱さと閉塞感に気持ちが苦しくなってくる。土着的なんだけど家族の死たるやな宗教映画でもあるし、後半の姥捨からは無声映画にもなってくる。現場着いたらカラスが姥食いまくって白骨がゴロゴロ。ゴシックホラーみたい。狙ってやってるのか分からない。私だったらあんな最後に白いおにぎり渡されたら食べちゃうかも…左とん平の歌でfin.
こんな日本映画を今になって作ってくれないだろうか。姥は吉永小百合?緒形拳は照英希望。
まさかのカンヌグランプリだったという映画。日本では「戦場のメリークリスマス」が当確扱いで、大島渚率いる戦メリサイドはお祭り騒ぎだったが、こちらの今村昌平監督はカンヌすら行っていない。史上初の監督不在のグランプリを成し遂げた。件についてはWikipediaに詳しく載っていて面白かった。


これは見終えたあとしばらく放心する。

誰かが生まれれば誰かはいなくならなければならない。
生の裏側には死がある。
資源の少ない寒村では生死をコントロールしていた。 

乳母捨て、間引きなど昔の日本の闇の部分を通して命の尊厳を考える。

長男以外は結婚や外部との付き合いを禁じられ、一生を長男一家のために働かされるという因習が強烈。長野県のとある地方で"おじろくおばさ"と呼ばれる奇習として実際にあったようだけど、多分、全国的に似たような奇習はあったのではないかと思う。

この映画の設定はおそらく江戸後期か明治あたりではないかと思うけど、人里離れた村なんて1つの独立国家のようなもの。調和を乱した者は一家もろとも悲惨な運命を辿るおぞましい描写もあり震え上がる。

昆虫や動物の捕食、交尾のシーンが入れ替わり立ち替わり映り、弱肉強食の厳しさ、残酷さを際立たせる。
「神々の深き欲望」でも生き物で生と性を対比させるシーンが多かったけど、これは今村昌平監督の特徴なのかな。

頼りなくも実直な長男を安定の緒形拳、奴隷のような一生を送る次男の左とん平もさることながら、とんでもない女優魂を見せた70歳のおりん役の坂本スミ子。

元々、別の人で撮影が始まっていたけれど体調不良で降板。その後なかなか決まらず、45歳だった坂本スミ子がなんと前歯を折り、老けメイクをして出演。作中でも前歯を折って血をダラダラ垂らしている。

前歯は戻らない😭インプラントを入れたらしい。

「モンスター」で20キロ以上増量したシャーリーズ・セロンもすごいと思ったけど、いやあ、本当にプロ中のプロですね!尊敬します。

ただ一人、キャストでカンヌに行って、一晩ダンスパーティーで踊りまくったらしいけど、本当に良かったねと言いたい!

白骨死体が散乱する乳母捨て場所に着き、死を決意したおりんが、息子の辰平が差し出したおにぎりをかたくなに拒む場面に、おりんの死への強い意思と帰り道のある息子への愛情を感じ、目頭が熱くなる。

乳母捨ては実際にあったことと言われている。現代も、資産によって老後の運命は大きく変わる。

未見だけど「PLAN75」のような映画も生まれた。70歳で山に捨てられるか、75歳で自ら死を選ぶかそれとも。選択肢の多い社会になってほしいと切に願う。
2022年7月プライム有料チャンネル【インディーズフィルム by Rialto-BFI】で視聴する。
姥捨て山伝説に基づいて作られたものだが、大昔の貧乏な村であるなら現実的にあったのかもしれない。
動物が良く出てくるが、生と死を間接的に表現していると思う。
生活を続けるために老人を山に捨てに行くしきたり、裏切り者には容赦のない制裁を加えるなど、貧乏がなせる狂気と道を外れた性行為など悲惨さが心に残る作品でした。
今村昌平節全開の日本の土着的な暮らしと信仰の話。


画面から土や草の匂いがしてきそうな感じは『神々の深き欲望』を観た時と同じ感覚。


「口減らしの為に年老いた母親を山に捨てる」っていうシンプルなだけじゃない深みがあり、母親の想いと息子の想いそれぞれが描かれているのがいい。
中盤までは結構忙しないというか、登場人物も多く群像劇の様に話が動くし絵的に目を引く様なイベントがあるが、ラストの山入りの辺りはほぼ無言。それまでの喧騒との対比でその静けさや厳かさが際立っている。
JTK

JTKの感想・評価

3.9
【過去鑑賞】

カンヌ獲ったのは「戦メリ」じゃなくて、こっちだったんだよな。
悔しかった、正直。
「戦メリ」はわし的に奇跡のホモ映画なんで。
だからといって、こっちがダメでもなんでもなく流石の今村昌平、見応えのある傑作だった。ような。はず。(苦笑)
ほんなもん昔だで忘れとるわ。当時一回観ただけだしよぉ。
「戦メリ」は繰り返し観とるで結構細部まで憶えとるけどな。3歩歩くと大抵のこと忘れるわしでも。

ほんで、何だっけ?

あ、そうそう。

ちょい前、フォロワーさんに「やり取りのない方は外して」という図々しいお願いをしたんだが、全然減れせんもんで、まことに勝手ながらこちらから減らさせてもらいました。200
〜300アカウントくらい。
ごめんちゃい。

タイムラインのレビューは、自分が興味のあるものにだけたまーにコメントして、それ以外はすべてのレビューに「いいね」だけはしとったんだが、700人近くになってから以降、めんどくさくてめんどくさくて。

Filmarks始めた頃は、「わたしぃ、やりとりのない方とはぁ、フォロー外しちゃいますぅ」とかプロフに書いとるアカウントに実際フォロー外されて「クソが!」とか思っとったんだが、やれ自分がその立場になってくると、同じことやっとるというね。(苦笑)

たって。人間だもん。(笑)

そろそろ寝る。
montaro

montaroの感想・評価

3.3
おりん役、坂本スミ子の演技が見事だった。
丈夫な歯を折って早くお迎えが来ることを願う気持ちがズシンと伝わる。
貧しさのために人減らしをする。老人が山に捨てられる。しかし、おりんは自ら望んでお山へ行く。悲しいけれど、最後を自分て決めるおりんの生き様が凄いと思った。
マチダ

マチダの感想・評価

4.5
蛇や蛙や蛾の交尾や犬に欲情する間抜けなど、生き物の生々しい描写が増えてちょっと陰気な変態映画っぽくなった楢山節考。『ラルジャン』『ノスタルジア』を抑えてパルムドールを受賞している。
光彦

光彦の感想・評価

3.9
山で死ぬのは賛成。人間だけ搾取するだけして地球に還元しないなんて最悪。私も鳥や獣に食われて糞になって大地に分解されたい。…って以前呟いたら「現代人は添加物だらけでよくない」って言われた。そうかもしれない笑

しかしヤらせてくれないとあいつ何するかわからんぞって、最近のAV本番規制の喧騒で似たような構文見たな。成長してね~。キモすぎ~。
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