楢山節考の作品情報・感想・評価・動画配信

「楢山節考」に投稿された感想・評価

深沢七郎の「楢山節考」という姥捨山の話と「東北の神武達」という長男以外は奴(やっこ)と言われて結婚を許されず、家の手伝いで童貞で一生終えるという2つの原作が合体して凄い映画になっている。所々で蛇やカマキリの映像が挟まるのはキアロスタミみたい。
木下恵介版も必見だ
⭕️初見

第七回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞。カンヌ国際映画祭ではパルム・ドール受賞作品。
国内外問わず非常に評価の高い作品です。

生物として生きることを雄大で力強い自然に囲まれ、食べることもやっとな貧しさなどをリアルに描いている作品ですが、なんとも、私たちの生きる現代には程遠過ぎて、私の年代の子たちが観てもきっと何がなんなのやらわからない作品なのだろうと感じました。私自身も深く味わえたのだろうかと少し不安です。

感覚的に、凄まじい生気を感じました。食や性を映し出す演出が、非常に巧みに行われています。

人間以外の生き物をインサートとして幾度となく使用し、それも弱肉強食の連鎖感や交尾による繁殖などの表現により、生気へのリアリティを更に強く感じさせるという演出はわかりやすいメッセージ性でありながら、見事なものでした。

緒形拳をはじめとする俳優陣も非常に素晴らしかったです。
作品全体のメッセージ性は抽象的でありながら、リアリティを求められる演技、これをしっかりと表現していました。スゴい。

《好きなシーン》

ラストの登山シーンは緒形拳も坂本スミ子も素晴らしかった。
今の映画業界じゃ、あれは表現できないんじゃないかと思うくらい。
KeithKH

KeithKHの感想・評価

4.0
追悼・坂本スミ子さん、先月1月23日に逝去された、歌手が本業だった彼女の映画代表作です。
本作は1983年のカンヌ映画祭で、本命だった『戦場のメリー・クリスマス』を覆してパルムドールを受賞した作品であり、従い現地にも坂本スミ子と日下部五朗プロデューサーのみしか赴かず、予期せぬ高評価に、東映京都撮影所の名プロデューサーとして名を馳せた日下部氏自身が大いに戸惑ったようです。
丁度今日2月7日は、その日下部氏の一周忌でもあります。
改めて、お二人のご冥福を衷心よりお祈り申し上げます。

本作は、各地に伝わる姥捨て伝説を取り上げた深沢七郎原作の短編小説の映画化であり、嘗て木下恵介監督も映画化しています。舞台は江戸時代と思しき信州山深い貧しい寒村。その村人は、食い扶持を減らすため70歳になった冬には息子に背負われ楢山に捨てられるという因習があった。これに従い楢山行きを間近に控えた老母と、複雑な思いで彼女を見つめつつ、その日に向け一日一日を過ごす息子との葛藤を、貧しい村の猥雑で凄惨な生き様を交え、今村監督独特の生気、生きる活力と精力が漲るタッチで描かれた名作です。

今からそう遠くない時代、日本の数多の人々は、生と死のギリギリの境目を、日々必死になって摂食し只管生き切っていく苛酷で壮絶な生活環境に晒されていました。私が愛する時代劇の、風格ある美しき情景と心奥に沁み入る情感に満ちた世界の、同時代の直ぐ裏面には斯様な苛烈な世界が広がっていたのです。本作は、生と死の狭間を歩む人間像を描くという点では、「いただきます」とは「あなたの命をいただきます」が原意であることを想起させ、生きていくということの劇烈さと、それ故の崇高さを高らかに謳い上げる人間讃歌といえるでしょう。
虚飾を全て剥ぎ取った人の本源は、生と死、その生の源となる性、そして死に向かう老、重く暗くなりがちなテーマを、今村監督は、時に軽妙に、時に深刻に、しかし決して憐憫や侮蔑の視点ではなく、極めてエネルギッシュでバイオレントで、そしてエロティックなな人間性を抉り出して描き切ったと思います。
これを演じた緒形拳の懐深く、終始緊迫感に溢れた演技は流石ですが、彼以上にこの映画を引き立たせるのは、実は緒形拳より一歳年上なだけの坂本スミ子演じる“おりん”の神々しくも異様な存在感です。その聖母ともいえる透徹した諦観と悟性、最早、「老い」そして「死」からも解脱した生き様を、役と一体化して見事に体現していたと思います。

沈鬱で暗澹たる枠組みの話であり、山奥の寒村ばかりの地味で非常に狭域を舞台にした淡白な映像構成ですが、映画自体に悲惨さや陰鬱さを感じさせることはなく、今村監督らしい可笑しくて哀しい人間像が軽快に鏤められており、終始人間存在の根源を考えさせつつも素朴に愉しめる傑作です。
『仁義なき戦い』『柳生一族の陰謀』『鬼龍院花子の生涯』『極道の妻たち』『藏』等々、数多のヒット作を制作してきた日下部五朗氏にとっても、異次元の代表作といえるでしょう。
MilleNotti

MilleNottiの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

老母おりん👵🏻と辰平(せがれ)の「愛」
性の大らかさと辛さ(原罪)。
思えば生きていることも
命を奪いながら生きている。

玉やんをあき竹城が演じている。
おりんは田中絹代版も坂本スミ子版も
良かった。
ラスト雪の中で
辰平(緒形拳)から母おりんへの言葉。
*.゜。:+*.゜。:+*.゜。:+*.゜❄
人間よ奢るな
人間よ勇気をもて
人間よ自由であれ(当時の予告映像より)
Okusan

Okusanの感想・評価

3.3
83年公開と知り、この年は自分の生まれた年であるからに、運命を感じて見たが、時代はそれよりかなり前のもので、さむーい雪の中を裸足で野良仕事してるシーンがあり、陽気にやっていたが、昔ってやっぱりすごい、強い、と単純に見ていた、中盤までは楽しく見れていたが、最後のシーンはながかったなあ、完全に集中力途切れた!
 多分あそこがいいんだろうけど!
あとからすごいいろいろ考えさせられるし、いろんな人と議論したくなるからから3.8と言いたいところだけど、結構エグい表現で胸焼けしたからこの点数。
かおり

かおりの感想・評価

5.0
最近、観直しているというご意見をよく聞きます。

そんな折、坂本スミ子さんが逝去されました。坂本スミ子さんは、ラテンミュージックの歌手だったことも、今日知りました…。
haruka

harukaの感想・評価

3.4

このレビューはネタバレを含みます

明日から3連休だしなんか映画でも見るか〜!TSUTAYAディスカスで届いてたけど長めで後回しにしてたやつでもみるか、、、雪も降ったし、、、さて、、、
で見始めてみたはいいけどもね、、、

““““““パワー”“”“”“が強すぎてすこぶる3連休の気分では無くなったわ

なんかどこから言ったらいいのかわからないけど最後別離のシーンで終わるんじゃなく、その後の家まで描くっていうのが本質を表していると思うわ。メインは村での生活であって山に行くのはみんなが経験する必要なサイクルのうちの一部でしかないっていうのがね、、、山へ連れて行かれる方は年行かない限りあの認知のおじいちゃんでもなければ自分でこの日行きますって決めないと周りも連れてけないだろうし覚悟はできると思うからまぁいいだろうよ。連れていく方は厳しい山道ずっとおぶって最後は白骨の山の中に親を置いてくるんだからつらいわね。ましてや元気だった母が自分で歯を折ってまで(この役のために前歯4本削ったらしい)周りに負い目を感じさせないようにしてね、、、もう自分は戻ってこないのに後の人のために畑に種を植えて魚の取り方を教えてね。ほんとやだったな〜人間くさくてよいのかもしれないけど。

さすがに連れて行った息子は心に負うものがあったようだけど周りは「あら帰ってきたの〜!さっ!ご飯にしよ!」みたいな感じだしな、、、それや自分の子供がお腹にいる奥さん(?)が生き埋めにされても次の日には別の女の人抱いてるし、、、生のサイクル、回してこ〜っていうバイブスなのか(話は別ですが実在の山奥の廃村を使えるように修復し、電気がないため電力会社に頼みケーブルを引いてもらいロケしたらしく、農耕班が組織され畑も一から開墾された。いろんな動物の交尾や出産シーンなど全部育ててひたすらシャッターチャンスを狙うという細かさでやっていたらしい。カラスがたくさん出てくるシーンでは、実際の群れにカメラが近づくと逃げるので多数捕獲したあと放つことで撮影しようとしたが捕獲した中で共食いが多発、数が減ったためその辺の鳥を全部黒く塗った。作物もあまり育たない貧しい村の設定なので実際育てていた作物もあまり実らせすぎないようにしていたとか。Wikipediaより Wikipediaのボリュームがものすごく、映画を見た後必ず読んでほしい笑 凄すぎる)

閉鎖的な村って怖いですよね、、、村独自のルールがあり反くものは村総出で攻撃するっていう、、、小さい村だしルール守らない人がいっぱいいると困りますもんね、、、でも生き埋めにしたら後々骨とか出てきて困るんじゃないの、、、作物作ってるんだし、、、知らんけど、、、

あの滑落の場面とか今まで見た映画1ヤバい映像だったよ、、、ミッドサマーの方が感情移入しない分まだ見れたわ、、、あ〜あ、、、
NHKの小綺麗なドラマみたいな曲を背景に人間を含めた動物の営みが重なる前半も良いし、ここまでくるとわざとらしくも思えてくる生々しさが逆に寂しさへと変わっていく後半も良い。人物名に馴染みなさすぎて普段よりも認識が大変だった。
Fumiya0928

Fumiya0928の感想・評価

4.1
御山での母息子が無言で抱き合う別れのシーン。
言葉がないことで一層別れの苦しみが強調される。
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