しんご

座頭市のしんごのレビュー・感想・評価

座頭市(2003年製作の映画)
3.5
北野版座頭市は恐らく海外輸出を目指した作品なんだと思う。勝新太郎版は江戸時代の障害者に対する差別や世の無情さを描写するシーンこそあったが、本作では完全に娯楽作品に徹している。悪い奴は皆殺し、以上...って感じの非常にシンプルなストーリー。

蓮實重彦が「宇宙人」と形容する本作の市はまるでプレデター並の強さを誇る。得体の知れない人間離れした市は、北野映画で描かれるアウトロー像と合致してる。

個人的には市がマッサージしてのらりくらりと情報収集するシーンと、「こっちにも酒くれねぇか?」から始まる居酒屋の緊迫シーンを推したい。
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