Ay

タクシードライバーのAyのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
3.5
若きロバートデニーロを堪能出来る1976年公開のアメリカ映画。
犠牲が多かったベトナム戦争、アメリカに残ったのは忘れ去りたい記憶と不安定な情勢。

帰還兵である元海兵隊トラヴィスは不眠症を患い定職に就けず、ポルノ映画館に通う毎日。
トラヴィスは夜勤で働くことの出来るタクシードライバーの職を見つけ、退廃した夜の街を彷徨い始める。

祖国の為に戦地を駆け巡り、決死の思いで帰ってきた故郷だが、トラヴィスの居場所は既に無い。
夜の街に集まる女や男に蔑んだ目を向けながら彼は今日も怒りに伏せる。

(話が逸れるけど、こういう名作には小ネタが付物なので知ると面白いよね。ポルノ映画館の売店の女がデニーロの元妻だったり)

「You talkin' to me?」
彼を狂気に導いたのは、戦争か国か孤独か恋か.....

怒りの矛先を見つけたトラヴィス(ロバートデニーロ)の笑顔が気持ち悪い。
ポルノ映画に足を運びながら、娼婦の少女に喝を入れ助けようとしたり、辻褄が合わない所が更に気持ちが悪い。

ストーリーの鍵となる娼婦アイリス役ジョディフォスターは当時13歳.......恐ろしい......。
抜群のスタイルと顔立ちは片膝つくレベル。笑
アイリスは実在した人物をモデルにしたそうで、そのモデルになった少女も劇中に登場してるんだとか!

謎の多いトラヴィスの心情を少しでも掴むためにも鑑賞の際は、時代背景を知っておくと、社会に置いていかれた彼の悲しみと怒りに近寄れるのかも。
Ay

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