Melko

ロシュフォールの恋人たちのMelkoのレビュー・感想・評価

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)
3.9
♪ 私たちは双子座の姉妹

♪ 何とナントで2日間の休暇……笑わないの?
♪ 安っぽいジョーク

フィルマレビュー1300本目!(思い出しレビューも含み)
記念すべき節目は何を見よう…あえて、苦手な恋愛モノしかもミュージカルで行ってみるか!と。
歌は軽快なのに話が重すぎて撃沈した「シェルブールの雨傘」以来、半年以上ぶりのフレンチミュージカル🇫🇷

んー、これはなかなか良かった!
2時間14分、しかも自分の苦手なジャンルで且つ歌ってばっかだと、胸焼けするかなと思いきや、人物図と展開が小粋で、あっとゆうま!しかも年齢Gでドギツイ恋愛表現もなく、お子様でも安心して見られる!
これは当たりでした〜

12分違いで生まれた、ソランジュ(赤毛)とデルフィーニュ(金髪)の双子姉妹。
デルフィーニュはカトリーヌドヌーブ先輩。姉ソランジュ役はフランソワーズ・ドルレアック。
よく見ると顔はあまり似てないんだけど、髪型と化粧の濃さで、遠目では双子に見える不思議…と思ったら!え!!この2人、本当の姉妹だったのか!!しかも姉フランソワーズは25歳で交通事故死…なんとゆうことだ…

作曲家のソランジュとダンサー デルフィーニュを中心に、登場人物たちが歌って踊りまくる2時間14分。

ラッパー顔負けな超早口での歌唱、ウルトラ字余りなのになぜか気品があるように聞こえるのは、フランス語だから…?やはり凄い言語なのだなぁ。
街ゆく人々、通行人、友達、従業員、みんな歌って踊ります
国民性か、絶妙に振り付けがシンクロしてなくてタイミングがバラバラなのは気になりつつ、色彩感覚溢れるカラフルな衣装で帳消しに。

面長デルフィーニュ
松坂慶子とジュリアンムーアを足して割ったようなお顔のソランジュ
どちらがタイプですかと聞かれたら、私はソランジュ派!随所に出てくる2人のシンクロしてる衣装が素敵✨
特にやっぱり冒頭のピンクと黄色の衣装が可愛い。

恋人たちの季節かのような、金曜-月曜までの4日間
恋に恋する登場人物たちが入り乱れ、でも微妙にすれ違い、恋する者同士が再会しそうでしない、でも身近な人間には遭遇するという、めちゃもどかしい展開。
ただの恋愛映画ではない、スパイス程度だけど、ほんの少しのサスペンスも…!

ラスト、結ばれたカップルたちをよそに1人寂しくデルフィーニュ…かと思いきや、最後の最後に見捨てない、あっ!な展開

姉妹に邪険にされるダンサーボーイズの2人が地味に良い味出してたし、踊りがキレキレでビックリ。
特に、オレンジ色のシャツを着た、植草克秀と東山紀之を足して割ったような、1人少年隊状態なダンサーくんが、キラキラお目目で動きも表情もキレッキレで印象に残った……と思ったら、この方ウェストサイド物語の有名なあの人ですか〜。どうりで!

なんかずば抜けてむちゃくちゃに歌も踊りもうまい人来たなと思ったら、ジーン・ケリーだった!

出てくる曲も、どこかで一度聴いた名曲揃い!冒頭の曲でピンときた〜
ホントにずっと歌って踊ってるし、バーでご飯食べてワイン飲みながら流しておきたい作品かな
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