橘

39 刑法第三十九条の橘のネタバレレビュー・内容・結末

39 刑法第三十九条(1999年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

面白かったです。
刑法第39条をテーマにした作品です。39条だけでなく、少年法についてもむむ…と考えてしまいます。
精神鑑定を依頼された小川香深(カフカ、って名前素敵)は対象に入り込み過ぎてて危うさも感じるのですが、弱そうででも芯は強くて、多重人格が詐病で柴田真樹は工藤啓輔ということを本人から引き出しました。この展開は面白いです。
巧みな役者さんばかりで惹き付けられました。
香深の鈴木京香さんも抑えた演技で好きで、柴田の堤真一さん改めてすごいです。人格が変わった時の演技、目付きまで違う。柴田のエピソードと共に、北島マヤか…?と思いました。
弁護士の樹木希林さんも検察の江守徹さんも食えない感じが好きでした。ずっと薄笑いの岸部一徳さんも異様で好きです。
異様さはずっとありました。映像も不安感しかないですし、杉浦直樹さんも紙コップ伸ばしてたり。小川母も怖い。
工藤家族の怒りはすごかっただろうな…妹を殺されたのに警察にあんなこと言われたら絶望しかない。実可子の愛は間違った方向に進んでしまったけど強かったです。

罪を犯しても裁かれないことの苦しみ。
審理は長引きそうです。
橘