特濃ミルク

皆殺しの天使の特濃ミルクのネタバレレビュー・内容・結末

皆殺しの天使(1962年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

 タイトルがかっこいい…けど内容は、パーティーに集まったブルジョワたちがどういうわけか一つの部屋から出られなくなるというだけの話。タイトルから連想されるほどの殺伐とした展開や演出があるわけではなかった。(個人的にはそういう方が好きだから少し残念。)
 結局のところ彼らは何故部屋から出られなかったのか?それは何を意味するのか?
 単純な理屈をつけるなら、彼らはある瞬間をきっかけにして一種の集団催眠状態に陥っていた…。(まあこれはストーリーを追っていけばそれとなく明かされる事だが…)
 そしてさらにフロイト風に分析するなら『部屋』というものはずばり母胎の象徴であり、そこからいつまでも出られないという事で、ブルジョワたちの虚飾に塗れただけの精神の未熟さや幼稚性を皮肉りたかった、という所かな。
 とりあえず個人的にはあんまりピンと来なかったけど、解釈の余地があってなかなか面白い作品だとは思う。
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