カウリスマキ監督の復活最新作が公開されたことを聞いてきっかけとなって、ストリーミングで見れる過去作を見てみました。
暴漢に襲われて記憶を無くした過去のない男。死にそうな怪我で、自分の名前すら不明になってしまったのにも関わらず、救世軍の配給で食いつないだりコンテナに住んでるような周囲に助けられて馴染んでなんとか生き延びる、けれども底辺生活。寒いはずのフィンランドで暖房もなさそうなコンテナでよく生きてられるねって心配になる。
ある時、身元が判明して昔の家に帰ってみる。実はイケてる人だったりする?ってドラマチック展開もなく、やっぱり元々溶接工で元奥さんも特に美人でもなく。
記憶を無くしてからの方が以前よりも底辺生活になったけど人格的にマシになったようで、そのせいか周囲から愛されている。元奥さんと喧嘩ばかりしていた過去よりも今の方がなんとなく楽しそうですよね。
映画全体としてイケメンや美女が出てこなくて普通の人ばかりだけども画面がカッコよくきまってる。そんな点はフィンチャーみたいだと思いました。
飄々とした雰囲気の映画だけど寿司やらロックンロールやら監督の熱い一面が伝わってきます。