DaisukeIshii

イニシェリン島の精霊のDaisukeIshiiのレビュー・感想・評価

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)
4.1
もともとベストフレンドだったコルムとパードリック。ある日を境にコルムはパードリックを拒絶し、「もう話したくない」と。

これさ、コルムがヘソを曲げて気難しい風貌だから「何なの?コルム。何が原因かわからない、変な人」って一見思えるけど、コルムはあの16 personalities でいうところの“INFP仲介者”ですね笑 僕も同じだからよくわかります。
高潔な魂を持つ彼は、パードリックへの不満を決して漏らすことはできないし、耐えられなくなったらある日急に姿を消すんです。が、この映画の舞台は狭いコミュニティのイニシェリン島。消えることができない時にどうなるか?がテーマです。一応コルムは「芸術に集中するから退屈なお前と付き合う暇はもう無い」と拒絶した理由を伝えました。それも一部だとは思うけど理由の全てでは無いことでしょう。

一方でパードリックはどのパーソナリティなんだろうな?コルムに「放っておいてくれ」と言われても全く尊重せずに一方的に詰め寄って「俺の何が悪いか言ってくれ謝るから」と。一見コリンファレルの下がり眉のおかげでパードリックは良い人に見えるけど、相手を尊重しないことから、きっとコルムの芸術をこれまでも馬鹿にしたりしてたんだろうな、ということが読み取れます。

ということで、この映画を見て「何だったんだろ?」って感想を持つ人も多いと思います。が、ヒントとしては、“INFP仲介者”の魂の高潔さを描いた映画という視点から読み解いてみてはどうでしょうか?
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