DaisukeIshii

ミークス・カットオフのDaisukeIshiiのレビュー・感想・評価

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)
3.9
音楽で例えて、いつも見てるようなハリウッド映画がブルーノマーズみたいなキャッチーなポップスだとしたらこの映画はヴィンセントギャロのギターのアルバムとかさ。語り口も内容もこういう映画もあるんだね!みたいな。
音楽はある程度ダンスとかアンビエントとかジャンルや聴くシーンの違いが意識されてるけど映画はあまりそういうこと言わない気がしますね。でもここまでスタイルの違いがあると味わい方も全く変わってくるなあと思います。だから映画もアンビエント映画とかダンス映画とかクラブ系映画とかジャンル分けした方が良いのでは?と思ってしまいます。それくらいライカールト映画のオリジナルな魅力があります。

アメリカの西部時代の荒野はどの映画でも怖い。静かで、夜は真っ暗で、銃があって。
この映画はひたすら荒野を歩き続ける家族と道案内の集団を写していて、目的地はあるのだろうけど自分たちが正しい道を歩いているのか迷っているのかもわからなくなっている。
水がなくなってきて焦って怖い、インディアンが現れて何が起こるか怖い。争いとか白人が残酷なことをしそうだから。
ミークの革の服はカッコいい。

で、どこにも辿り着かずに映画は終わります。
素晴らしいよね、観ていて気持ちよかった!
DaisukeIshii

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