TakashiM

潜水服は蝶の夢を見るのTakashiMのレビュー・感想・評価

潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)
3.4
突然の脳梗塞で、左目のまばたき以外の身体を動かせなくなった男の自伝。
有名な雑誌の編集長だった彼は、まばたきだけで意思疎通をし、それを本にしてしまった。
まばたき1回はYES、2回はNO。
アルファベットを一つ一つ読み上げてもらいながら、表現したい単語の文字のところでまばたきをする。
これを繰り返すことで、単語になり、文章になる。

気の遠くなるような作業を繰り返し、なんと自叙伝を書いてしまった。
生きた証そのものの、自叙伝を原作にしているのが、本作。壮絶ですね。


自分だったらどうするだろうと、観たら必ず考えちゃいます。
でも、いくら考えてもリアルにはならない。
自分は絶対にならない、というなにかを信じたいような気持ちがあるからかな。
いや、そう信じて客観視していないと、恐ろしくなってしまうからかな。。


同僚、家族(元家族かな?)、親との交流。
まばたきだけのコミュニケーション。
感情揺さぶられるシーンのハズなのだが、なんだかこう、淡々と過ぎていく。
親との思い出と電話のシーンは少しウルッときたけど。

あとは、詩的な、または哲学的な文章が割と多く、それもあって途中はだいぶ眠くなってしまった。

ドキュメンタリーとしてはスゴイ。
映画としてはもっとコンパクトでも良かったかな。
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