そろそろ師走(December)の声も聞こえてきた今日この頃ですが、本作は孤児院で暮らす四人の12月生まれの男の子の話です。
彼等は親のいない寂しさを抱えながら日々を過ごし、養子にしてくれる誰かが現れるのを願う毎日です。
四人が一緒に美しい入江がある海辺で夏休みを過ごすことになりますがそこで起きる様々な出来事。
親探しだけではなく恋やそこの人との交流、何よりも彼等四人の友情を描きます。
所々に奇岩がある美しいその入江の風景とそれを見事に切り取ったカメラが素晴らしい。
海のなかに入っていく馬、入江の主である巨大魚と対話している老人、海辺の家々に灯りが灯っていく様子などポエティックなシーンも出しゃばり過ぎず効いています。
純粋な子供達四人の苦悩や喜びが素直に伝わって来ました。