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ボクは五才のmingoのレビュー・感想・評価

ボクは五才(1970年製作の映画)
4.1
現代で撮影・公開されていたら衝撃の一本とかなんとか謳い文句つけられてバズっていること必至。高知に住む5歳児が大阪で出稼ぎ中の親父(宇津井健)に会うために一人で幼児の頃描いたスケッチブックをたよりに無銭旅行をする児童ロードムービーの傑作。父を訪ねて三千里なんて聞こえはいいが相当思い切った冒険。じぶんに子供が出来たら5億%見せたい、絶対ドキドキワクワクして観てくれると思う。
「タシケントはパンの町」と同時上映して日露比較なんかしても面白い。左卜全や北林谷栄、タバコ屋のミヤコ蝶々などのジジババ喜劇役者軍団が物語に筑前煮のような日本らしい味付けをしており、親切だが邪魔くさいナレーションもまた良い味を出している。ザ・古き良き日本の味が強すぎる。そして何より小さい無謀な冒険者の生き様は年齢問わず胸に込み上げてくるはず。ラスト、無事ペプシの看板の先に家を見つけ着いたは良いが親父が居なくて、自分が描いた絵を発見、ついにブチギレて家にあった灰皿をブン投げて窓ガラス叩き割って五才児が怒り狂ったときは正直焦った、、、「大人は嘘つきや!信用できん!」はもはや格言ですね
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