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死霊のはらわたのRenのレビュー・感想・評価

死霊のはらわた(1981年製作の映画)
2.5
サム・ライミ作品ってスパイダーマン3部作しか観たことなかったわと思い初鑑賞。タイトルはめちゃ有名だから知っていたけど、なんとなくイメージしていたその通りの映画でほっこりした。

○ いかにもな山小屋
○ 若い男女グループ
○ ボロい車(急いでいるときにキーを回してもエンジンがかからない仕様)
○ 崩れかけの橋
○ 地下室
○ いかにもな書物
○ いい感じのカップルがイチャつく
○ 単独行動
○ 森を走って逃げる
○ 斧
○ 武器を構えて警戒しながら歩くが背後の警戒がガバガバ

スプラッターホラー映画の必須項目を余すところなく網羅していくスタイル。
ストーリーは無いに等しく別に面白くもないけど、昨今に通ずる「あるある」が惜しげもなく詰め込まれたB級ホラーとして、金字塔となっているのは超納得だった。

体に蔦が絡んだりカーテンを揺らしたり、かと思えば どストレートなゴア描写で盛り上げたり、まさに恐怖演出の教科書、メッセージ性を放棄してサービス精神と癖(へき)しかない感じがジャンル映画としてとことん素晴らしい。
人体破壊にもれなく謎の体液が付いてくるのもキモすぎて100点。正体不明の白濁液もドス黒い粘性の血液もとことん汚い。やり過ぎてホラーコメディになっている突き抜け具合とそれを可能にした特殊メイクのなかなかのデザイン的完成度(もちろんめっちゃチープ)。やっぱり技術的に届かなかったラストのストップモーションが可愛い。

今作こそがこのテのホラー映画におけるエポックメイキングな作品であるはずなのに、何かのパロディ映画にしか思えない。それだけ今作を下地にしている映画が量産されたということか。これを公開当時のリアルタイムの感覚で観られた人が羨ましい....!
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