あなぐらむ

素晴しき男性のあなぐらむのレビュー・感想・評価

素晴しき男性(1958年製作の映画)
4.0
ほんとにワクワクする和製ミュージカル映画。
井上梅次のショーマンシップ全開。ダンスのみで繋いでいく冒頭から、月丘さんの鏡越しの二役ダンス、ラストの虹まで歌劇の妙を満喫できる。

これは北原三枝が妄想癖あるダンサーを可愛く演じる元祖「逃げ恥」。舞台監督役の裕次郎は、本作の姉妹編の様な「あいつと私」でも思ったが二枚目半が一番よくはまる。

北原三枝は流石SKD、ダンスもそうだがその脚線美が見事。こういう役がもっとあっても良かったなぁ。月丘さんのキレキレの舞踊、白木マリも珍しく爽やかで。まだ若い待田京介も微笑ましい。お馴染み西村晃も安定。
多重露出や鏡の活かし方、井上演出のケレンが満載の娯楽編。