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ヴァンパイア/最期の聖戦のHKのレビュー・感想・評価

ヴァンパイア/最期の聖戦(1998年製作の映画)
3.5
ずいぶん昔、原作(ジョン・スティークレー著『ヴァンパイア・バスターズ』)は読んでおり、その後カーペンターが映画化したと知りつつも機会がなくて今ごろ初鑑賞(近くのTSUTAYAにも無くてU-NEXTの無料トライアルでようやく)。

原作の記憶もほとんど薄れましたが、対ヴァンパイア特殊部隊チーム・クロウが「ロックンロール!」の掛け声とともに吸血鬼たちを血祭に上げていたのは覚えています。

なぜそこだけよく覚えているかというと、これまた昔、うちの長男が小さい頃に一緒に観ていたTV『ウルトラマンガイア』の防衛軍のチーム名の一つがチーム・クロウで、出撃時に「ロックンロール!」と言っており、あ、パクッてる!と思った記憶があるから。
脚本家の中にこの原作のファンがいたようですね(まだ映画公開前でしたし)。

で、カーペンター監督の本作を観ましたが・・・あれっ「ロックンロール!」って言わない!
チーム・クロウなのに! ていうかチーム名も出ない・・・ちょっと寂しい。

でも、原作と同じく冒頭のチーム・クロウ(意地でもそう呼ぶ!)の活躍はなかなか見応えありました。
でっかい銛のような矢でヴァンパイアを突き刺してそのままウィンチとワイヤーで引っ張って日光の下に引き吊り出すとヴァンパイアは発火、ハデに炎上して絶命。
ヴァンパイア発火の瞬間がもうヤケクソの花火みたいでさすがカーペンター。
一段落したと見せかけた後の修羅場もドハデで、これぞB級アクションの醍醐味です!

主人公ジャック・クロウを演じるのは『ワンス・アポン~アメリカ』のジェームズ・ウッズ。顔が似てるので兄弟とはわかるけど何番目かは知らないアダム・ボールドウィン。
吸血鬼の親分に血を吸われ徐々に吸血鬼になるのは『ツイン・ピークス』のローラ・パーマーことシェリル・リー。
ドイツ軍将校が得意なマクシミリアン・シェルは今回はバチカンの枢機卿。

原作モノながら脚本が数人いてカーペンターも嚙んでる(吸血鬼だけに)ので、相変わらず各キャラの人間描写に謎のこだわりが感じられます。

しかし、ジャームッシュの『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ』と続けて観てしまいましたが、同じヴァンパイア映画でもここまで共通点がないとは(笑)。
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