樋口一葉の短編小説『十三夜』『大つごもり』『にごりえ』の3編をオムニバス形式で映画化。市井に生きる女性を描いた詩的で美しい今井正の最高傑作。
文吾は渡世人仲間では名の知られたイカサマ賭博師。だが、酒のいざこざで女房と別れてからは博打から足を洗い、乳飲み子の健一と一緒に飯場を渡り歩いている。ある日、彼は飯場の親方と喧嘩をして追われ…
>>続きを読む多摩川堤で十代の娘が殺されていたことから警視庁捜査陣が出動する。殺されたのは松本みどりという女子高校生だった。現場の手がかりは、かなり大きなラバーソールの靴跡。交友関係から捜査線上に浮かん…
>>続きを読む吉田一郎(伊藤雄之助)が十五年ぶり中国から戻った時、妻マチ子(淡島千景)は鎌倉彫の手内職で息子清(設楽幸嗣)と細々暮らしていた。博古堂の女経営者松本雪子(田中絹代)は隣家のよしみ以上に何か…
>>続きを読む東京の大学に通う岩垣が帰省したのを機に集まった旧友たち。だが岩垣は出資者の女中に手を出し追い出されてきた身で、ある者はそんな彼を責め、またある者はかばおうとする。今や異なる境遇で暮らす彼ら…
>>続きを読む恥に生きるな、男で生きろ!蛮勇と腕力だけの暴れん坊が軍隊生活を皮切りに、幾度か悪徳やくざと対決しながら、遂に恩を受けた親分の組織を継いで大事業を成し遂げる勇壮男性編。
播磨屋歌六の息子・文七は役者が嫌いで小屋を飛び出し、今やしがない遊び人暮らし。ある夜、文七は謎の黒覆面の一団に襲われる。同じ晩、勝田藩江戸藩邸では、老中への輿入れを控えた輝姫が、不気味な土…
>>続きを読む太宰治の遺児、それも名作「斜陽」の中に描かれている愛人の子という宿命に生きる多感な少女が、貧しい生活苦と闘い抜き、前向きに、愛と誇りと哀しみを秘めながらも美しく成長して行く人間ドラマ。