イペー

アキラ AKIRAのイペーのレビュー・感想・評価

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)
4.2
レ、レビューが、勝手に…!

2019年の東京を舞台に、サイキックの力に覚醒した少年を描く、SFアニメ。

公開当時、自分は小学生。それはもう強く衝撃を受けました。現在に至るまでアニメには詳しくないのですが、本作のBlu-rayは持ってます。サイバーパンクという物に触れたのも「ブレードランナー」よりもコチラが先でした。まあ熱心なファンとは言えないですし、原作も未読ですが…。

まず目を見張るのは圧倒的な密度で描かれた背景。近未来的なビル群に、荒廃した空気が漂うネオ・トーキョーの姿には、隅々まで大友克洋監督の熱意が行き渡っています。

謎の存在"アキラ"は世界を滅ぼす程の力を持つ。原作では姿を持つみたいですが、映画ではもうちょっと抽象的。
鉄雄の友人、金田を中心に、アキラに匹敵する力に目覚めた少年、鉄雄を巡る攻防が繰り広げられます。

神の力の顕現を求める者と拒む者。人間の思惑を超えて拡散していく巨大な意思、アキラ。神の依り代になり得なかった鉄雄の暴走。そして再び訪れる破壊。ラストをどう受け止めるのか、そこが難しい。

逆説的に、優れて日本的な"神の不在"を鮮烈なビジュアルで提示しているのが、このアニメ映画なのだ、と自分は解釈しております。

現代の日本では情報に神が宿り、そこら中に偏在している。やっぱり神様の姿は見えませんが、日本の姿はますますアキラの中で描かれたネオ・トーキョーに重なりつつある様な気がします。それこそオリンピックの件を引き合いに出すまでもなく。

自分のレビューも暴走気味なので、この辺で。観る度に新しい発見がある、大好きな作品です。「さんをつけろよデコ助野郎」のところだけでも観て下さい。いつか言いたいセリフでございます。