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エターナル・サンシャインの10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

それぞれ個別に記憶を消す手術を受けたカップルが,相手の記憶がない状態で再会,また恋に落ちるというストーリーを,時系列をシャッフルして描く.映画はその再会のシーンが,あたかも最初の出会いであるかのように 20分近くかけて丁寧に描かれながらスタートし,タイトルを挟んでしれっと飛躍し,記憶消去手術中の「消されゆく思い出」シーケンスへと続く.映画の冒頭が実は 2度めの出会いだったということへのヒントは,早い段階からいくつも提示されており(ヴァレンタインデーへの日数,記憶消去クリニック助手パトリックの言動,車の傷,そして明示的に描写される最初の出会い,など)オーディエンスは遅かれ早かれ「映画冒頭のあの出会いは実は再会だったのか」と気づかされるが,冒頭の出会いのシーンに対する認識のシフトがこの作品の醍醐味.いろいろあった後でも人はまたその人を好きになれるとの思いを強く感じる.作中にはミュージックヴィデオ出身者でなければ絶対作れないような CG や細かく切り刻んだ編集などが溢れているが,それらが表面的なギミックに終らず,映画の内容と一体化しそれを昇華するのに成功している
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