ゼロ

血と骨のゼロのレビュー・感想・評価

血と骨(2004年製作の映画)
3.0
血は母より、骨は父より受け継ぐ。

主役・金俊平を演じるビートたけしさんの暴力と性欲に恐れ戦く作品。作品としては、1930年代の大阪を舞台に、主役の金俊平の蒲鉾製造業や高利貸しによる事業の成功と家族に対する暴力、愛人との交際を描いています。

最初から最後まで金俊平の残虐性は変わらないため、最後にスカッとする作品ではありません。ビートたけしの喋らなくとも威圧的な演技が、不器用な男に合ってました。

1930年の街並みは良くできていて、暴力シーンは悍ましく、性欲に忠実だった金俊平は、実に人間らしい男だったのかもしれません。

愛人を作り、愛人が病気になると、別の愛人を作り、面倒を診させる。最後は、苦しそうな姿を見て、一思いに首を絞めて殺す。実は、金俊平は、不器用で優しい人間なのかもしれませんが、アウトローでした。

刺激的な作品でした。
ゼロ

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