ゼロ

名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)のゼロのレビュー・感想・評価

3.9
こういう謎解(かけひ)きは、得意だろ…?

春の風物詩となっている国民的アニメ「名探偵コナン」シリーズの27作目。今回の舞台は函館です。ラッキーピエロや函館山の夜景などご当地ものが多く登場します。

目玉となるのは、ポスターにも大きく登場する怪盗キッド。彼が土方歳三の刀を狙うことにより物語は動いてきます。また彼の出生の秘密が明かされるため、シリーズファンには見逃せない作品になっているのではないでしょうか。

またメインとなる事件が、土方歳三が隠した財宝を探す「謎解き」がメインとなっており、ミステリーやサスペンスを要素を期待すると地味なように映りました。土方歳三のことだから、最後は五稜郭だろ?という予想を裏切ることはありませんでした。

アクションに関しても、刀を巡る物語もあり、コナン君ではなく西の高校生探偵・服部平次が目立っておりました。彼は剣道の達人であり、真剣で戦うは、飛行機の上で戦うは、めちゃくちゃをしておりました。

どちらかと言えば、キャラクターの魅力に詰まった映画であり、服部平次と遠山和葉の恋愛模様を描かれたり、怪盗キッド率いるまじっく快斗のキャラが多く登場したり、YAIBAのキャラが参戦したり、青山剛昌作品祭りという作品でした。

全てのキャラを追えているわけではないですが、長年の歴史もあり、脚本が緻密で、かつ異様にテンポが良く、エンタメの全ての要素を入れてくるので、最後まで飽きることなく観ることができました。

おそらく毎年、高水準の作品を作り続けている国内映画は、本シリーズである「名探偵コナン」くらいのものでしょう。

シリーズファンであれば面白いこと間違いなしで、初めて観る人にも謎解きの面白さがある良い作品でした。
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