もじゃ

ドリームガールズのもじゃのレビュー・感想・評価

ドリームガールズ(2006年製作の映画)
4.5
「ドリームガールズは4人なんです」

60年代アメリカ。歌での成功を夢見る3人の女性。上り詰めることができるか?

ダイアナ・ロスのスープリームスがモデルらしいミュージカル映画。好きな人が多いモータウン時代。人種差別、セクハラ、パワハラなどが今よりももっと当たり前に行われていた時代。これが作品になることで、現代も残る悪習に目を向けることにもなる。良くなったとはいえ、同じだなって。皆の感情が歌になってほとばしる。歌の掛け合いで喧嘩するシーンは最高だ。

3人組はビヨンセ、ジェニファー・ハドソン、アニカ・ノニ・ローズ。歌声は本当に、現代の最高峰を揃えた。特に本作で見出されたジェニファーが圧巻。彼女の歌だけで見る価値がある。プロデューサー役にジェイミー・フォックス。一目でインパクトがあるのはなぜなんだろう。落ちぶれる大物歌手にエディ・マーフィ。皆、仄かに現在のポジションになぞらえているのも面白い。

冒頭の数分で時代と状況と何を目指すかをわかり易く伝える見事なセットアップ。バックコーラスから3人での活動が始まるのが転換点。成功と葛藤の中盤。そしてそれぞれの結末へ。

成功にまつわる全てがある作品。
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