せの

ボディ・ダブルのせののネタバレレビュー・内容・結末

ボディ・ダブル(1984年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

デパルマ節全開のエロティックサスペンスで面白かったです。
偶然知り合った俳優仲間に留守番を頼まれて隣の女を覗き見していると、その女の身体に惚れてしまい、後をつけるようになる。ところがある日、その女が部屋で殺されるところを覗いてしまう。
いかにも裏窓・めまいのエッセンス配合のサスペンス。主人公ジェイクがグロリアをストーカーして怪しい男に逃げられるまでが長すぎてちょっとダレましたが、なんやこれはと思いながらなんだかんだ見てしまいました。グロリアは何がしたかったのかよくわかりません。
犯人も誰もが思った通りの正体でしたね。殺害の目的はわかりませんが、ジェイクが冒頭、恋人の浮気を目撃してしまったあたりから繋がっているのかと…
そもそもジェイクがポルノ映画を見ていてその出演していた女優がグロリアのボディダブルをしていた!と気づく展開には中々無理があるでしょう笑
ハリーもハリーで劇中でやっていた誘惑ダンスを、変な依頼を受けて知らん人の部屋でやるかね普通…笑
そこからのジェイクの行動力もすさまじく、なんでこいつが売れない三流俳優やってんだとも思いました。

クライマックスは、落ち着いて話せないせいで誰にも聞いてもらえないジェイク、ヒスりすぎて状況を把握できないハリー、話を全然聞かない無能警官、ステレオタイプの犯人が犬ごとダムに落ちる…上質のサスペンスを期待したら半分ギャグみたいなデパルマの趣味全開映画でした。でも満足です。

ともあれ最大の見どころは、ドリルでの殺害シーン。直接的な描写は避けていても、天井からドリルの先端が突き抜けてきて、そこから血がぼたぼた落ちてくるという残酷表現はすさまじいです。
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