シュトルム凸映画鑑賞記録用改め

シービスケットのシュトルム凸映画鑑賞記録用改めのレビュー・感想・評価

シービスケット(2003年製作の映画)
4.0
これはとても良い映画です。トビー・マグワイアの騎手、ジェフ・ブリッジスの馬主、クリス・クーパーの調教師、そしてウマのシービスケット。3人の男と馬がそれぞれ、人生の痛みや傷、敗北や挫折や孤独を抱えていて、そんな彼らが一丸になってシービスケットの奇跡を作っていく。その過程が、世界恐慌に打ちのめされた人々の立ち直りの過程に重ね合わされていく。
徹底的に負け組の側に立った映画。しかも殆ど実話という。
とりわけ、ジェフ・ブリッジスの演技に味わいがあって、何でもない台詞に泣かされてしまう。彼が息子を不慮の事故で亡くした後、気晴らしに誘われた競馬で「気分は晴れた?」「いいや…」この受け答えの表情が、もうそれだけで泣かせる。
「完璧で傷がない?何なんだよそれは!」自身成功者でありながら、強者に対してそう憤れるジェフ・ブリッジスの優しさが我々の強い共感を呼ぶのです。