ねまる

深呼吸の必要のねまるのレビュー・感想・評価

深呼吸の必要(2004年製作の映画)
3.6
深呼吸をするには、立ち止まらないといけない。
一回立ち止まる決断をするのは、周りが高速で動いている中で、恐いことだけど、人には15分の仮眠か、3日間か、数ヶ月か、いや何年もかも、立ち止まるってことが必要なんだよね。
後から思い返した時に、あの期間の深呼吸は必要だったんだなって思える期間。

20代は闇雲だったとか、振り返ってるインタビューを聞くと、私はまだまだ闇の中か…その中にいる時はどうすればいいんだろうよ、と思ったりもするんだけど、大切な人に支えてもらって、よく睡眠をとって、様々な文化に触れて、そんなことがきっとゴールでの豊かさみたいなものに繋がってるって、信じたくて今を懸命に生きてる。

若い男女が夏の沖縄で一定期間過ごすのに、恋愛描写が一才無いところがこの作品の良いところ。
あとは年代的に、スマホが無いっていいなぁと心から思ってしまった。もし、いつか一休みをするのなら、スマホは持って行かない旅をしたい。全ての社会から距離を置きたい。

それぞれに傷や不安を抱え、立ち止まってその気持ちと向き合って、また日々を進み始める。
そんな瞬間に立ち会うことで、自分もまた、歩き出せる。そんな映画でした。
ねまる

ねまる