KANA

フットルースのKANAのレビュー・感想・評価

フットルース(1984年製作の映画)
3.7

有名なのに今まで観たことなくて初鑑賞。
80sのヒットナンバーに彩られた青春映画。
ケニー・ロギンスのFootlooseに乗せ、ダンスの足元だけクローズアップにした冒頭のツカミからバッチリ♪

ケヴィン・ベーコンは演技派の俳優だと勝手にカテゴライズしてしまってたけど、この若きケヴィンは素直にカッコイイ!
大都市シカゴから越してきた、どこかミステリアスでファッションも洗練されたレン。
これはモテるよ〜。
彼のお母さんも言ってた通り、逆立てたヘアスタイルといいデヴィッド・ボウイ風で。

そのお母さんはBTTFのマーティのお祖母さん(ロレインの母)役の方。佇まいも喋り方も全く一緒ですぐわかった笑
あ、ちょうどそのBTTFに例えると、
(シカゴからユタの田舎町にやって来た)レン→(1985年から1955年にやって来た)マーティ
アリエル→ロレイン
チャック(&その一味)→ビフ(&その一味)
ムーア牧師→ストリックランド先生
…みたいなわかりやすい構図。

ロックもダンスも禁止されている保守的な、若者にとっては窮屈で堪らない田舎町にレンが飛び込み、若者たちが爆発。
彼は濡れ衣着せられすぎて気の毒なところあるんだけど。
衝突がありながらも、レンとアリエルのラブストーリーの他、アリエルとお父さんの父娘間のケミストリーにも変化が起こり、爽やかな展開に。

まぁそんな安直なストーリーは二の次として、シーン毎のMVばりの演出が本作の醍醐味♪
トラクターでのチキンレースシーンは画的に最高にダサくていい!でもってHolding Out for a Heroを被せた最高にクールなノリでエキサイトする!
Neverのカセットをかけ、一人無心になってダンスしてフラストレーションを昇華させるシーンは圧巻!

まだ初々しいサラ・ジェシカ・パーカーもメインキャストで出ててビックリ。
ファッションリーダーとしてNYを闊歩するSATCのキャリーとは180度違ってこちらは田舎の冴えない芋姉ちゃん!

あと、ヒロインのアリエル(ロリ・シンガー)は終始奔放すぎて、といってロリータ的な妖しい魅力があるわけでもなく、どうも心が寄り添えなかった。ここだけちょっと残念。

兎にも角にも、ビートを効かせた疾走感が気持ちいい"the 80s"な快作。
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