観終わって、ブレッソン、ひどい…
ただこの作品が、のちのロゼッタなどの元になっていると聞いて納得。
ムシェット、名前かと思えば「少女A」のような意味なのですね…名無しの権兵衛とか、そういった…
ブレッソンは「優しい女」だけリバイバル上映で鑑賞して、台詞の少なさ、それを生かした画の強さに惹かれたのですが、この少女ムシェットもまさにそう、いや、むしろ、なんとも冷たい視線の元撮られているような。
少女ムシェットを通してブレッソンが描いているのは、悲惨さ、そして何よりも人の「偽善」
優しくしてあげたのに、つい人はそう思ってしまいます。まさにそこ。自分より貧しく、辛い境遇にある人間を前にした時、人がどう行動するのか。
妬み、嫉妬、大人の世はなんといやらしくも汚らしいのか。そんな中ミルクを注ぎ、赤子に飲ませるムシェットの無垢の美しさよ…