けんたろう

カルメンという名の女のけんたろうのレビュー・感想・評価

カルメンという名の女(1983年製作の映画)
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波とバイオリンとが織りなす抒情詩。


夢への逃避。浪漫への誘なひ。
自然と人工とが調和せし、優しく豊かな表現に恍惚とす。
而して当人らにしか感ぜられぬ愉悦。動ぜぬ周囲は少しく可笑し。

果たして独り、夢中に置き去りを喰らうた男あり。捨てられし男の、其の無様なる振る舞ひはいと悲し。