爆裂BOX

ドラキュリアII 鮮血の狩人の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ドラキュリアII 鮮血の狩人(2003年製作の映画)
3.5
ニューオーリンズ、ある日、一体の焼死体が医大の死体安置所に運び込まれた。医大生のエリザベスはその死体を調べている最中に誤って死体の歯で指先を切ってしまう。すると、その血を吸い込んだ死体の細胞が活性化し始めた…というストーリー。
「ドラキュリア」の続編です。監督のパトリック・ルシエと脚本のジョエル・ソワソンは続投してますが、ウェス・クレイヴンは製作総指揮から提供になってます。アメリカではビデオスルーだったようですが日本では劇場公開されてます。
死体がヴァンパイアのものと確信したエリザベスは、筋ジストロフィーを患う恋人の大学教授ロウエルと連絡を取り、教授はドラキュラの蘇生に取り掛かり、不死の秘密を解明しようと企む。一方、ヴァンパイアハンターのユフィジ神父もドラキュラに止めを刺す為ニューオーリンズを訪れるという内容です。
前作とは内容は繋がってるようですが(前作で明かされたドラキュラの正体など)、設定が一部変わっているようですね。前作のラストでドラキュラの灰は博物館で厳重に保管されてマリーが監視を続けるという設定で終わったのが、今作では身元不明の焼死体として死体安置所に運び込まれてます。マリーとサイモンも登場しません。
主人公は一応、ジェイソン・スコット・リー演じるヴァンパイアハンターのユフィジ神父だと思うんですが、エリザベス達と絡むのが終盤近くなので、余り主人公という感じしなかったな。冒頭や終盤にヴァンパイア退治するシーンありますが、鎌で首チョンパしたり、トゲ付きの鞭首に巻き付けて切断したりします。冒頭で上半身裸で朝日浴びて絶叫したり、中盤で鞭で背中シバいたりするシーンでマッチョな体披露するシーンあります。でも、冒頭でも双子のヴァンパイアに追い詰められたりあんまり強い印象受けなかったな。
メインは輸血用の血液はった血のふろでドラキュラを蘇生させて拘束したエリザベスとロウエル教授、学生たちがヴァンパイアの細胞調べたり、勝手に採取した血液注射してヴァンパイア化したり、愛する人救おうと血を使ったりそれぞれの思惑でその血の不死の効力利用しようとする様が描かれます。
ドラキュラ役は当然というべきかジェラルド・バトラーからスティーヴン・ビリントンという役者さんに変わってます。前作と比べるとセクシーさや迫力に欠けるのは仕方ないですね。終盤までずっと十字架に繋がれて紫外線ライト当てられて身動きできないようにされてるので暴れるシーンほぼないですね。周囲に撒かれた土を全て数えたり、まき散らされた種を一瞬で全て数えるシーン面白かったな。
難病患った恋人を献身的に救おうとし、ドラキュラの歯で負った傷からヴァンパイア化が進み、ドラキュラに魅入られるヒロインエリザベス役のダイアン・ニールが美しい。恋人の大学教授ロウエル役のクレイグ・シェイファーは終始車椅子で動けない役柄ながら胡散臭さあるなと思ったら終盤案の定。アッサリ片付けられる小者感もハマってたな。ジェイソン・ロンドン演じるエリザベスに想いを寄せる助手ルークはすぐやられそうな感じのキャラだと思ったら聖水用意したり一番ちゃんとヴァンパイア対策してたな。ロイ・シャイダーが枢機卿役でちょっとだけ出演してます。
ユフィジ神父によるヴァンパイアのクビチョンパシーンありますが、そこまで強烈なゴア描写は無いですね。ドラキュラに顔齧られた男がヴァンパイアになったら寄生獣みたいな感じになったのは面白かった。
終盤、解放されたドラキュラと辿り着いたユフィジ神父の戦いが始まりますが、ここもそんな印象残るアクションはなかったかな。思いっきり「続く」で終わるラストは初見時ビックリしましたが、三部作の二作目と考えると仕方ないのかな。
前作と比べるとドラキュラ役も変ってスケールも小さめになって一気にB級ホラーと化した感ありますが、それでも及第点には楽しめる作品だと思います。