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ショートバスのJINのレビュー・感想・評価

ショートバス(2006年製作の映画)
3.4
ニューヨークを舞台に愛とセックス、そして孤独感に翻弄されながら7人の男女があれこれ悩んだり葛藤する様子を描いた作品。
この作品は出て来るセックスシーンもオーガズムも全て本物という噂。
いやはや、のっけからかなりドギつい性描写!!

面白いのが恋愛カウンセラーをやってるのに、今まで一度もイッたことがないっていう設定。
そんなアクロバティックな体位でコロコロ変えてるから余計にイケへんのやとか思ってしまったけど(笑)
さすがヘドウィグを作った人の映画だけあってゲイのセックス描写も生々しいことこの上なかったしね。
今までにない形で真っ向からセックスを描いてるっていうことでは衝撃的な映画だった。

監督いわく映画で語っていることは「人は孤独でいられるか?」っていう普遍的なテーマ。
それは愛の片割れを探し求めていたヘドウィグとも共通してる部分。

セックスっていうのは基本的に秘め事なんで、人にはなかなか聞けない悩みも多かれ少なかれあるもの。
そして恋愛や結婚においても重要な要素にはちがいない。
例えばこの映画ではオーガズムを知らないことでコンプレックスと好奇心を持つ妻と、イカせることができなくて男としての自信を持ちきれない夫っていう関係性なんかは意外とリアルにあるような問題だとも思う。
セックスの有り様に翻弄される人達の姿がどこかおかしく、そしてまたどこか哀しく描かれている。
そして心と体の「繋がり」ということをいろいろ考えさせられた。
それを人それぞれがどうゆう方向に持っていけばイイのか?
人は心の隙間を埋めるために苦しみもがいて時には馬鹿げたこともやってしまうもの。
寂しいが故に間違いをおかしてしまうことも往々にある。
でもそうゆうものがスパイスとなって自分の人生のストーリーを面白くしてるんやろうね。

自分と向き合って、そしてパートナーと向き合って、愛、セックス、そして孤独っていうものを考えてみるのにはいいきっかけの映画かもしれない。
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