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ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODYのJINのレビュー・感想・評価

4.1
以前彼女のドキュメンタリー映画『ホイットニー〜オールウェイズ・ラヴ・ユー』を観てたので、彼女の人生を映画として成立させるためにいかに念入りに取材されて構成されたものなのかは伝わってきた。
脚本が「ボヘミアン・ラプソディ』のアンソニー・マッカーテンということで、物語としての作りも上手かったと思う。
彼女の栄光と挫折、その最期もリアルタイムで知っているだけに物語が進んでいくにつれて辛い部分もあった。
まあ生々しい部分はさほど出してはいなかったけども。

彼女がもしドラッグに手を出していなければここまでの悲劇にはならなかったようにも思うのだけれど、この作品では語られていないがなんせ16歳の頃からやってたんやから筋金入り。
それと何でボビー・ブラウンなんかと結婚してしまったのかっていう。
銭ゲバの父親も酷かったなあ。
人気商売も楽じゃない。
ほんの一握りの選ばれた人間だけが見れる景色とはどんなだろうか?
それ故の孤独もあるだろう。
一度頂点に立ってもそれを維持し続けることは困難。
落ち目になっていくことへの不安とプレッシャーは本人にしかわからない。
ドラッグでどこまで誤魔化せるものなのかも知る由もない。

全盛期の彼女の歌は全世界でNo.1の歌声と言っても過言ではないぐらいのものだった。
それが晩年のLIVEではもう悲しいぐらいにショボショボに。
それでも母親の英才教育の賜物で歌手として日の目を見ることは確約されていたようなもの。
後世まで残るぐらいの数々の名曲があるだけでも悪くない人生だったんじゃないかと思ってあげたい。
特にあのメドレーは本当に素晴らしくて、今でも仕事終わりによくかけているんだけど、いつ聴いても「スゲエな」という言葉しか出てこない。
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