広島カップ

ギターを持った渡り鳥の広島カップのレビュー・感想・評価

ギターを持った渡り鳥(1959年製作の映画)
3.0
ギターを背負った流れ者の滝信次(小林旭)が街に蔓延る悪と戦う全8作ある日活の渡り鳥シリーズ(昭和34~37年、全8本中半分の4本が昭和35年に集中している)。
そのシリーズ第一作目で滝信次華々しく登場です。

喧嘩と酒に強く歌の得意なところは日活の先輩ヒーロー石原裕次郎を素直に踏襲している小林旭。
蓮っ葉な感じでは石原裕次郎よりも上を行っています。
一方で石原よりも線が細い感じは否めません。この辺りは好き嫌いなのでしょうけど。

石原にしても小林にしても影のある格好よさを持つヒーローである点では共通していて、つまり最近はあまり見ない芝居がかっているヒーロー物なのですが、最初はそんな色が鼻についてあまり入り込めずにいるものの途中からはマンマと策略に嵌まってしまうのでした。

坂の多い魅力的な街函館から最後羊蹄丸に乗って一人去っていくヒーロー滝を見送っていると「次は何処の街でそのギターを聴けるのかな?」と思ってしまうのでした。
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