鷲尾翼

フィールド・オブ・ドリームスの鷲尾翼のレビュー・感想・評価

3.5
【まとめシネマ】#1092

【まとめ】
* 声に導かれるケビン・コスナー
* 野球好きの夢物語
* 野球という人生のスポーツ

『オードリーのオールナイトニッポン in 東京ドーム』の予習鑑賞

本作は、ケビン・コスナー演じるトウモロコシ畑の農場を営む主人公が、ある日の夕方に誰かの声を聞く。妻にも背中を押されて、野球場の建設を決意する。本作で描かれる奇跡の数々は、ケビン・コスナーの演技力のおかげだと思う。普通のおじさんのように演じるおかげで、ファンタジーのように描かれる奇跡に親近感を思い。同年代の観客に奇跡の可能性を与える。

本作は、野球映画の中でも特にファンタジーな演出が多い作品だ。しかし、野球の知識も興味もない僕にとって、このファンタジーな演出を全然理解出来なかった。例えば、映画好きが映画館を作ったら、ジェームズ・ディーンやアルフレッド・ヒッチコックが現れるのか。読書好きが古本屋を作ったら、芥川龍之介などの文豪が現れるのか。だとしても、僕はその奇跡に浪漫を感じない。

本作がなぜ支持されているのか。
それは「野球」というスポーツだからだろう。

100年以上続く野球の熱狂は、夢を与える選手も、球団を応援する観客も含めて、今でも続いている。そして、野球というスポーツは世界中で愛されて、その国々で特色が現れる数少ないスポーツだと思う。ある人は「野球に人生を捧げる」と言い、本当に生涯を野球に捧げている。それが野球を愛する人物の揺るがない人生だ。

そんな人生を送る人たちに、本作が愛されているのだろう。
鷲尾翼

鷲尾翼