グラビティボルト

クロッシングのグラビティボルトのレビュー・感想・評価

クロッシング(2009年製作の映画)
3.5
苛烈な正義の男フークアによる群像劇。
渋い役者三人が扮する警官の葛藤が頂点に達した時、陰惨な暴力が展開される。
夜の闇は綺麗だし、三人を過不足なく切り取れている。
ブルックリンの高架下などを捉える事で「フレンチコネクション」辺りの警官映画への目配せもばっちり。
終盤のマンション銃撃戦は長いカットを構成させるイーサン・ホークの動線設計からして中々巧みで緊張感を切らさない。
三者三様のオチに映り込む光がとても興味深かった。
特にチードルを照らす光はどこか宗教めいている。