「ジョーズ」再見時以来のアニマルパニック物。
こういうジャンルも嫌いではないんだが、本作は微妙だなあ。
オーストラリアの巨大ワニの恐怖を描いた作品では、ラダ・ミッチェルやサム・ワーシントンといったハリウッドでも活躍する俳優さんを揃えた「マンイーター」がなかなかの秀作だったので、どうしても同じテーマということで比較してしまう。
低予算なのは別に気にならない。ほぼ無名の俳優さんによる3名だけの主要キャラで、場所も固定、ワニの襲来シーンも本物と模型?とCG?のインサートで上手く逃げていて、そこまで破綻してはいない。主要キャラの会話も最低限の内容で、嘘臭くなくてドキュメンタリータッチでリアル。ワニ襲来時以外では一切BGMを使わないのも、それはそれで良し。
それにしても、89分間という丁度良い上映時間なのに、何故だかとっても間延びがする。
何故、そこには一匹のワニしかいないと言い切れるのか?ワニって襲撃した獲物に致命傷を与えることなく保存用に自分のねぐらに置いておくようなことなんてするのか?かつてナショジオやアニマルプラネットで見た獲物を咥えたワニが行う“死のローリング”は哺乳類の脊椎を折るためではなかったか??・・等々、見ているうちにツッコミどころが気になってしまう。
何よりも、そもそもワニが襲ってくるシーンが少ないのと、その演出自体、何故だか全く怖くないのが辛い。