ドラえもんは猫型ロボット

Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン タコDEポン! アシHAポン!のドラえもんは猫型ロボットのレビュー・感想・評価

4.5
原作からの『パーマン』大ファンだったので、当時、劇場で鑑賞しました。もう10年以上前の話です。

完全オリジナル作品で、テレビアニメ→原作へと取り入れられたパーマン1号と3号(星野スミレ)の恋愛要素が焦点。
過去のテレビアニメ版の声優さんが演じていることで、声が当時と異なり批判はありましたが、それでも面白かった。

『パーマン』の醍醐味といったら、超人的なパワーを手に入れて大活躍!という話ではなく、パーマンに変身前の冴えない自分と連日メディアに取り上げられて、「やれ英雄だ」と世間から持ち上げられる偶像としての自分とのギャップに苦しむ主人公須羽ミツ夫の葛藤です。

ヒロインであるパーマン3号=星野スミレも同じ悩みを抱えていて、アイドルとして作られた自分と、パーマンになった時だけ表れる素の自分、そこに向けられる世間の目に悩まされています。

藤子作品に共通していえることですが、子供向けでありながら、所々に見え隠れする登場人物たちの人間味がとても味わい深いです。

物語中で、星野スミレが須羽ミツ夫に向かって言い放つ「パーマンセットがなくたって、あなたはあなた」という台詞は、彼に向けられたようでいて、自分自身に言い聞かせていたのかもしれません。

テレビアニメ、リメイクしてくれないかなあ。