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愛情物語のmichiのネタバレレビュー・内容・結末

愛情物語(1956年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

話の流れから結末は分かっていて、でも最後どうやって終わるんだろう…?と思って観ていたら、ラスト十数秒での衝撃。悲しさが際立つ表現でありながら、音楽はずっと続いていて、ピーターはあの後も強く生きていくであろうことが伺える。

エディ・デューチンとは存じ上げないピアニストだったし、ジャンル的にもあまり縁がない音楽だったけれど、前半から演奏シーンにたっぷり時間を使っていて音楽をじっくり楽しむことができた。
タイロン・パワーはそんなに弾き真似が上手ではないものの、バンドの雰囲気がとても良くて、あんな風に演奏できたら楽しいだろうなと思った。

分からなかったことが二つ。
一つ目は、マージョリーはなぜ突然亡くなったのか…??子どもを産んで、お産には関係ないと言われながら「今夜にも…」ってどういう状況だろう。しかもエディが病院に着く前後は普通にお話ししていたしな…。
二つ目は、エディとチキータとの関係。お互い、いつの間に好きになったの??チキータはなんだかイメージが悪い。明らかに不器用で子どもとの関係に悩んでいるお父さんにその態度はないんじゃないか…と思った。

最後の親子の連弾は泣くしかない。二人の気持ちがよく表れた演奏だった。そして最後のカメラワーク…。
余命宣告なんてされたら、しかもその瞬間は普通に生活できている状況で、どう周りに接したらいいか分からないし、どう時間を過ごしていいかも分からなくなりそう。みんながやりきれない気持ちになっているところを音楽でうまくまとめていて、最後のノクターンだけでも観る価値あるなと思いました。
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