これは親父が好きな映画で、水ローだか金ローだかで録画したビデオを幼いころによく一緒に見ていたという思い出深い一作。
てっきり銀ちゃん役の風間杜夫が主役かと思い込んでいたけど、蓋を開けてみたらメインは松坂慶子で、銀ちゃんカッコイィ~で爪痕を残した平田満よりも銀ちゃんの出番は少なかった。
そして女を食い物にするクズオブクズのイメージが強い銀ちゃんだが、ヤスもに引けを取らない見事なクズっぷり。暴力と優しさで巧みに緩急を使い分けて、女をいいようにたらし込んでいた。今でいうDV男のやり口だ。
クライマックスの池田屋の階段落ちは、ストーリー上もそこにこだわっていただけにはなかなかの迫力だった。
典型的な昭和のドタバタコメディで演技はオーバー。
でもそれがつかへい戯曲の舞台を見ているようで逆に良かった。
いやあ、映画って本当にいいもんですね。