うさふわ

ゴッドファーザーPART IIのうさふわのレビュー・感想・評価

ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)
4.4
運命に操られた2人のドンの人生。
昔から頭一つ抜きん出ており、賢く、周囲から一目置かれていたマフィアのサラブレッドのマイケル。
一代で組織を築き上げドンとなり、ゴッドファーザーと慕われ、愛と人望を手にする父親のビト。
マイケルは亡き父親の残像を追って頂点を登り詰めて地位や名声を得るも、嫉妬を買い、次第に周囲への不信感が募り、エゴイスティックが強まり、周囲との距離は広がる。いつしか自分を慕う者はいなくなり、ついに家族さえも敵とみなす。
自分の運命を呪う苦悩にまみれたマイケルのラストショットで全てを悟る。
自分の手で人生を選択してきたつもりだったのに、その人生も刷り込まれ、操られていたものだったのではないか。劇中にあった戦い人形の様に。タイトルロゴの様に。
冒頭のドン・チッチオとのやり取りを思い出す。逃れられない復讐の呪い。
厳しい現実社会を生きる作法として、この映画を教訓にしていきたいと思ったのであった。
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