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ミザリーのろのレビュー・感想・評価

ミザリー(1990年製作の映画)
5.0

「時間をかけて分かってもらうわ。ここから逃げられないことをね」

大人気シリーズ「ミザリー」の作者ポールは、最新作を出版社に届ける道中、雪山で事故に遭う。
瀕死の彼を救ったのは、「ミザリー」シリーズの大ファンだというアニー。
彼女の看護でポールは一命を取りとめるが・・・

尿瓶片手に饒舌に語ったかと思えば、赤いスープをこぼしながら激昂する。
「ミザリー」の結末に激怒したアニーはポールを監禁し、シリーズを書き続けるよう強いる。
日夜執筆しながら脱出のチャンスを窺うポールだったが・・・

アニーが町から帰ってくるまでのわずかな時間、家の中を歩き回るポール。
テーブルの上には小さなガラス細工の置物がびっしり。
本棚には赤いビロードの思い出アルバム。
そして台所には包丁・・・。
遠くから聞こえる車のエンジン音。
雪を踏みしめる音が近づき、車椅子の車輪を走らせる手元、鍵を開ける音閉める音・・・

「書くか書かないか、殺るか殺られるか」

病気になるまでは毎年、祖父母の家で年末年始を過ごしていました。
大晦日の夜、たまたまBSで放映されていた「ミザリー」。
ちょうど見始めたのがラスト15分ぐらいかな、クライマックスの一番おいしいところでした。
タイプライターに頭ぶつけてんのにまだ生きてるやんやば〜と一人ツッコミながら見ていると、洗い物をしていた祖母が「ひろちゃん、テレビとおしゃべりするタイプなんやね」と母にこっそりこぼしていたんだとか(笑)
あれから6、7年経ってようやく通しで見たけれど、やっぱりアニー最恐!愛にも憎にもメーター振り切れまくり、どんな言動が地雷になるのか分からない緊迫感、部屋を抜け出す時の緊張感、そしてポールの作戦が成功するかドキドキ感、何より自分が殺した子どもたちの新聞記事を可愛くデコってスクラップしてるのめっちゃ笑いました。
タイプライターを持ち上げて地道に筋トレしてたのに、治りかけの脚をハンマーで叩き潰されるもはや笑うしかない絶望。
「暗くなるまで待って」もそうだったけど、不死身を匂わせる系(一発で死なない)犯人ってやっぱりいいよね。
こぼれたワインを呆然と見つめるポール(ジェームズカーン)のお顔が最高でした。

( ..)φ

今日から11月ですね。早いなぁ。
先月は「許されざる者」「最高の人生の見つけ方」も鑑賞していたのですが、感想を書く気になれず、というより気力自体がなくて観るだけになっていました。
今日も就労支援の事業所で、勉強中にパニック発作が出てめちゃくちゃ苦しくて、ほとんど息が出来ないのをなんとか耐えてやり過ごして・・・家に帰って感想書きたいしなぁとなんとか持ちこたえて、いまパソコンに向かっています。

資格試験まであと1ヶ月、あと2週間・・・と迫るごとしんどさが増していく。マークシート式の試験なんて学生の時からたくさん受けてきたはずなのに、ひきこもっていた期間がそこそこあるもんだから、ほとんど初めてみたいな気分。しんどい、しんどいからたくさん逃げたくなる。
「アメリカンサイコ」や「ある戦慄」が観たいな。
また散歩がてら、少し遠くのビデオ屋さんまで足をのばしてみようかな。
ろ