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RENT/レントのPikKaのレビュー・感想・評価

RENT/レント(2005年製作の映画)
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ブロードウェイでも長く上演されている名作ミュージカル『RENT』を、制作総指揮をロバート・デ・ニーロらが務め、ハリーポッターシリーズのクリス・コロンバスを監督に迎え完全映画化。

ニューヨークの片隅で、
エイズやドラッグ、同性愛、生と死、
悩みや葛藤など現代社会にも通じる問題に向き合いながら懸命に毎日を生きる若者たちを鮮明に描き出している。

個性豊かな主要な8人の登場人物は皆とても魅力的。
観る人によって好きな人物、感情移入してしまう人物は様々だと思うけど、自分は中でも毅然とした佇まいや周囲を明るくしようとするエンジェルが大好き。
キレッキレで何度も見たくなるアクロバティックなかっこいいダンスやムードメーカーでもある彼女はまさにエンターテイナー。
だけどその裏で抱えているものも人一倍大きな彼女が気になってしまう。

様々な問題、悩みを抱える登場人物たちが心の内をぶつけるように歌う楽曲の数々。
中でも《Seasons of love》は本作を代表する名曲で、日本でも飲料メーカーのCMに起用されたりしていたので、舞台を観たことがなくても曲だけは耳にしたことのある人もいるのではないだろうか。

様々な人生を経験してきた8人だからこそ、彼らが “自分らしさ” を問いかけるように歌う《Seasons of love》は心に真っ直ぐに届く。

目の前の役者たちの熱量が体感として響いてくる生の舞台も最高だけれど、この映像化だからこその広がる見せ方なども多くて、また違った良さがある。
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