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クリスマスのその夜にの海のレビュー・感想・評価

クリスマスのその夜に(2010年製作の映画)
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今日は寒かった。そのうえ眠くて、午後一に、午前中の記憶がほとんど飛んでることに気づいた。窒息で死ぬまでには15分くらいかかってしまうからできるなら衝撃的に死にたいですねって避難訓練の時に会社の人が言っていたのが何だかすごくよかった。フライングで届くかなって思ってたCDは届かなかったし、それから、あのひとが風邪をひいたらしい、あと、なにかを見たとき、すごくきれいだなって思ったんだけど、なにを見てそう思ったのか忘れてしまって、それでもすごくきれいだと思ったことだけは鮮明に思い出す。帰って映画を一本観た。海が見たくなった。このクリスマスの夜の中に、わたしの夜も、混ぜてくれないかなって思った。「いいよ」って聞こえた。「じゃ、おいで」と返した。どっちが?と思って笑った。こんなに何もない日に、何もかもあるように感じるのは、わたしの目が、耳が、心が、ちゃんと生きているからなんだと思った。傷ついた心を袖の中に隠して大切な温もりを抱きしめていたい。嘘つきだって笑われてもいいや。メリークリスマス。
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