海さんの映画レビュー・感想・評価

海

kiss me good night

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マイ・ブルーベリー・ナイツ(2007年製作の映画)

4.5

わたしたちはいつもそうかもしれない。旅に出るのも、誰かを失って悲しむのも、誰かを好きになるのだって、'心の底から'はいつも違うところに置いてけぼりなのかもしれない。
いつかあんなに好きだったはずの場所
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アイ・オリジンズ(2014年製作の映画)

5.0

あなたの目から大粒の涙がこぼれる。止まる事を知らずにこぼれ落ちていく。涙の奥で溺れるその目は、さっきまで正解と間違いを見極めようとしていた大きな目、真昼の街の真ん中で眩しそうにきゅっと細められていた透>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.8

全然異常なんかじゃない。この気持ちいたいほど分かるし、女の子、かぎらず男の子でも、たくさんきっと居る。そこらじゅうに居る。皆んなヨシカと同じように、ゆらゆら怒ったり泣いたりわからなくなったりするんだよ>>続きを読む

ルイの9番目の人生(2015年製作の映画)

4.3

単純に簡単に感動したってそりゃあ言いたくはないけれど、ルイは不幸な少年なのかと聞かれたら、絶対にそうじゃないとわたしは答えたい。
この映画はすれ違う家族や上手く愛し愛される事ができない人たちの苦悩や悲
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ライオンは今夜死ぬ(2017年製作の映画)

4.7

君が沖へ出ておぼれてしまえば、もう助けられない。君への愛があろうとも。

台詞のような愛の言葉、映画のような人生。子供たちの瞳は光に照らされて揺れて、頬に浮かぶ笑顔がうつくしい。長い時間を生きるのは、
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

4.7

ミヒャエル・ハネケの「ハッピーエンド」。たったこれだけの情報でただただ観る日が楽しみだった。どうせ嘘に決まってると思いながら、一体どんな'ハッピーエンド'なんだろうって心のどこかで期待もしてた。

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黒い箱のアリス(2017年製作の映画)

3.4

正直、種明かしよりもアリスの住んでる家の間取りの方が気になる。
序盤は、ばか広い家といい異常なまでの静けさといい「グッドナイト・マミー」を感じてたけど、ホラーと思えばサスペンス、サスペンスと思えばまさ
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.9

誰にも笑ってもらえなかった冗談、誰にも分かってもらえなかった決意、誰にも見てもらえなかった功績が、この世にはそこらじゅうに星の数ほど、転がっている。

いつかすべての苦しみや恥や憎しみに、理由が与えら
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レッド・スパロー(2017年製作の映画)

4.2

女スパイ物が大好き×ジェニファー・ローレンスが大好き=観ないわけにはいかなかったんだけど、これがすごくかっこよくてさらにジェニファーの虜になった。

アクションよりも主に心理戦、取り引きに駆け引きにハ
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RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

4.2

いろんな意味で終始ぞくぞく。
誰がどれがっていうんじゃなくて、おかしくないもの探す方が難しくて、もう可笑しい。笑って観てたけど、笑ってばかりも居られず、不安と、焦燥と、衝撃と、衝動と。
滲んでいく事で
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

4.7

一度も泣かなかったのに、エンドロールを流し終わってはじめてからだの内側ばかり水浸しなのに気がついた。

心のどこが欠けていて、どうやってここを埋めるべきで、どこにあるんだろう、この悲しみは。
手のひら
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四季(1969年製作の映画)

5.0

冬が春に変わるころ、白と黒の馬に乗って、近寄ったり離れたりを幸福そうにくりかえすあいらしい二人。かれらはきっと恋人。言葉で何一つ語られる事はないけれど、仕草の一つや季節の移ろいにも、あふれるばかりの愛>>続きを読む

彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

これは十和子の恋愛じゃなく、ずっと陣治の愛を語っていたのだった。
十和子から陣治へと、向きを変えていく時、さからえずあっという間に、すっぽり腕の中におおわれてしまうような感覚がある、それほどまでに深い
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アオサギとツル(1974年製作の映画)

4.3

真夜中にふくらんでいくどこか美しく尊いような孤独。好きと伝えるにはいまさらで、離れていくことはできなくて、でも確かな愛情であるお互いを思いやる心が、ひとりひとりの中だけで育っていくのを感じた。

この
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愛しの青いワニ(1966年製作の映画)

5.0

花を愛するせいでわらいものにされる青いワニ。花が咲き乱れる牧場で美しい牝牛に出会う。
ワニは愛の詩を歌い、太陽はあくびをひとつ。夜になれば、うつくしい月のひかりはハープになって、牝牛はベルを鳴らし、青
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霧の中のハリネズミ/霧につつまれたハリネズミ(1975年製作の映画)

5.0

こっちがきみの星、あっちが僕の星。
空が赤や紫のひかりに染まっていくゆうがたに、いっしょに星を数えるためにこぐまのもとへ向かうハリネズミのヨージック。真っ白な霧の中にそっとちいさな足を浸けて、夜までの
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あさがくるまえに(2016年製作の映画)

4.6

明け方の波の音の静けさは、時に燃えるように激しく胸を打ち、気づけばくるぶしまで冷たく濡れる。思うのは、心臓まで届くことのできたひとの想い。

言葉の続きは要らない。
一番そばに居て欲しいひとに、今そば
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セリーナ 炎の女(2014年製作の映画)

3.6

恋をした人、嫉妬をした人、それに巻き込まれていった人の全員が、炎のようだったからこそ、たどり着いたラストだったと思う。
「炎の女」といってセリーナだけに押し付けられるような極端な話じゃないから、それを
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ジグソウ:ソウ・レガシー(2017年製作の映画)

-

ソウの原点回帰と言われてて地味に楽しみだった本作品。初代ソウの感動は超えないにしても素晴らしかった。
世間一般的にはソウ=グロいっていうイメージで固まってしまってるけど、実はかなりよく出来たサスペンス
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バイオハザード ダムネーション(2012年製作の映画)

4.7

観るの何回目だろう…もはやDVD買った方がいいんじゃないのってレベルだからDVD買おう。バイオハザード2リメイクが正式に発表されたので記念に、CG映画で今のとこ一番好きなダムネーションを、、


わた
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サスペリア PART2/紅い深淵(1975年製作の映画)

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血の明るすぎる赤色。人形と幽霊屋敷。不気味な音楽と、残酷で乱雑な殺人。
血に濡れた包丁と子供の革靴のシーン、人形が迫り来るシーンが特に好きだった。
イタリアのサイコホラー、なかなか新鮮で(おもに音楽の
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スプリット(2017年製作の映画)

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何書いてもネタバレになりそう。

「ウィッチ」で知ったアニャ・テイラー=ジョイ目当てで観たんだけど素晴らしかったな。この存在の空気がすきだ。ミステリアスっていうか、物語がどう転んでも映画を美しく魅せて
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汚れた血(1986年製作の映画)

5.0

疾走する愛。永遠に疾走し続ける愛。

完璧な映画っていうのに時々出会う。構図、配役や色あい、音楽や言葉。その一つ一つが指を組むように縺れあう。鋭いけれど繊細で、突き刺さるほどいとおしい。海や旅のように
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この道は母へとつづく(2005年製作の映画)

4.2

会った事もないママ、僕の事を覚えているかどうか、愛してくれるかどうか、生きているかさえ、分からない。
孤児院から居なくなったら、ママが僕を探しにきても見つけてもらえなくなる。
心の一体どんな部分で、母
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ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

4.1

ラストシーンに度肝を抜かれた。エンドロール入っても、当分何も言えなかった。
ひどい喪失感。

ジェイコブの観る悪夢。冷たい世界と温かい世界。スイッチ一つで誰かが切り替えているみたいな、ほとんどのことが
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終わりなし(1984年製作の映画)

-

逆にこっちは途中からついていけなくなってしまった。(政治など出てきてむづかしい。)ポーランドの国の事とかもうすこし知っておくべきだったな。
でも印象に残って胸を刺すシーンはたくさん。
犬を撫でる大人の
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愛に関する短いフィルム(1988年製作の映画)

5.0

そのひとが欲しいとは少し違う、そのひとになりたい、のほうが近い恋。

愛するって何?
もっと簡単なのって、じゃあどれが愛じゃなくて恋じゃないの?ひとに譲ってもいい恋とか、支配したいなんて考えるはずもな
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アリス(1988年製作の映画)

4.9

兎の歯。アリスの手の甲。涙の海。ねずみのご飯。骨馬車、剥製。時計にバター。クッキーにインキにおがくず。
ただただすごい。ありえないほどすごい。不気味で残酷なのに、可愛くって信じられないほどチャーミング
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ロスト・チルドレン(1995年製作の映画)

3.9

夢を見たそのあとは、明日のことについて話そう。
大人になること、子供でいることって、どういうことかな。大人なのに、うしなわれなかった純粋さ。子供だけど、賢くならなくちゃ生きていけなかった。
命よりも大
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ママ(1972年製作の映画)

5.0

短編集の、最後を飾るお話し。
ママと男の子。

男の子がねむっているあいだに、起こさないようにそーっと朝ごはんを運んで、毛布をかけてあげて、いそいで買い物に出かけていくママ。
時計を何度も確認しながら
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こねこのミーシャ(1963年製作の映画)

4.7

かわいいが詰まってる。
家族に置いていかれて、おうちまで壊されてしまった、こねこのミーシャ。建機やすずめとお話しをする。ミーシャのおうちはどこへ?

白い鳥。三つのミルクのお皿。転がるボール。猫は夢の
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レター(1970年製作の映画)

4.4

手紙があなた。
その文字があなた。
生きているって証。

男の子は、どこにパパのことをみていたのかな。壁に掛けられた写真。水兵さんの帽子。ママの読んでくれる手紙。
どれもそうだけど、どれもちがくて、き
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迷子のブヌーチカ(1966年製作の映画)

3.9

おじいちゃんが目を離したすきに迷子になっちゃう女の子。
警察に追われてるって思っている女の子と、実際に警察に追われている泥棒さんと、そんなこと全然知らないおじいちゃん。
街中をかけまわる。

おもしろ
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ミトン(1967年製作の映画)

4.3

雪が降る日に舞い降りた天使。赤いミトンの子犬。

一人で窓の外を眺めたり、雪の上をこっそり散歩したり、わたしも一人遊びが好きだったころ、こんなふうな想像をよくしていたなあって思い出した。
人じゃなく
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バイオハザード ヴェンデッタ(2017年製作の映画)

4.0

これこそバイオハザード!!!アンブレラをぶっ潰すのさ!!!本気最高の世界。
レオンもゴ…クリスもレベッカも最高だった。相変わらず超人すぎて安心。
レオンに乗り物与えるとか嫌な予感しかしなかったけど、今
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フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)

5.0

幸福が永遠に続くよう。

繰り返されてきた歴史と、いつまでも受け継がれていく美しい音楽。何年、何十年、何百年という時を越えても、同じ音楽の中で、同じ季節の合図の中で、祝福も追悼も繰り返していく。
重ね
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